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WRCの新ポイントシステム、開幕戦での評価はおおむね良好か

©M-SPORT

2024年に採用されたWRCの新しい採点システムは、先月の開幕戦ラリーモンテカルロで初めて試され、おおむね好評のようだ。

今シーズンから、WRCドライバーズ選手権ポイントは、土曜日のステージを終えた時点、日曜日単独の順位、それぞれに配点される。この目的は、より激しい競争を実現することと、パワーステージで全開アタックをするために、日曜日の午前中はマシンとタイヤを温存しようと抑えた走りをするという慣習を打ち消すことにある。

今回のモンテカルロを制したヒョンデのティエリー・ヌービルは、土曜日の最終ステージでベストタイムをたたき出してラリー首位に立ち、この時点で18ポイントを獲得。もしこの時点で、それまで首位に立っていたトヨタのセバスチャン・オジエの後塵を拝し2番手にままなら、獲得できるポイントは15だった。ヌービルは日曜日もプッシュを続けてこの日の3ステージすべてでステージウインを奪取。日曜日単独の順位もトップにたち、さらに7ポイントを獲得した。さらに、継続されるパワーステージでのボーナスポイントも最大の5ポイントを獲得し、イベント合計で最大の30ポイントを手にした。

「できる限り多くの順位を上げるために戦わなくてはならない」とヌービルはWRC.comに語っている。
「リードするためには、3点差はすごく重要だ」

一方、今季初めてワークスフル参戦に挑むMスポーツ・フォードのグレゴワール・ミュンステールは、土曜日午後にクラッシュを喫した。従来のポイントシステムであればノーポイントに終わるところだったが、日曜日単独の順位で7位に食い込み1点を獲得した。

「すごくいいことだよ」とミュンステール。
「スウェーデンで日曜日にプッシュしろと言われても難しいと思うが、この先のシーズンで手応えを感じられるようなラリーでは、こういうシステムであるのはいいことだ」

ミュンステールのチームメイト、5位でフィニッシュしたアドリアン・フルモーは、旧システムなら10ポイントのところ、新システムにより11ポイントを獲得した。トヨタの勝田貴元も7位でのフィニッシュとなったが、結果的に6位でフィニッシュした昨年と同じポイントを獲得している。

「日曜日もエキサイティングな戦いが続くことにつながると思います」と語る勝田は、パワーステージで3番手タイムをマークし、ボーナスの3ポイントを追加することに成功した。
「ポジティブな点とネガティブな点がありますが、それでも新しい方式によって盛り上げにつながることは確か。7位でフィニッシュしてマシンを持ち帰り、日曜日にもポイントを獲れたのはうれしいです」

トヨタのチーム代表、ヤリ‐マティ・ラトバラも「新しいポイント・システムについてはさまざまな憶測が飛び交っていたが、最終的にはうまくいったと思う。今回のラリーでは、ラリーを勝った者が最も多くのポイントを獲得することが証明された」
(Graham Lister)

2024年ラリーモンテカルロ ポイント獲得状況
総合順位新システムによる獲得ポイント旧システムの場合の
獲得ポイント
1ティエリー・ヌービル18+7+(5)25+(5)
2セバスチャン・オジエ15+5+(4)18+(4)
3エルフィン・エバンス13+6+(2)15+(2)
4オィット・タナック10+4+(1)12+(1)
5アドリアン・フルモー8+310
6アンドレアス・ミケルセン6+08
7勝田貴元4+2+(3)6+(3)
20グレゴワール・ミュンステール0+10
()内はパワーステージポイント


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