F1チャンピオンのマックス・フェルスタッペンの父で自身もF1で活躍したヨス・フェルスタッペンが、今季の英国ラリー選手権にシュコダ・ファビアRSラリー2でシリーズノミネートを行った。4月13日にウェールズ地方で開催されるグラベルラウンド、ラリーナッツ・セバーン・バレーステージスで、コ・ドライバーのルノー・ジャムールとともに初戦を迎える。ウェーバース・スポーツのチームメイト、ロジャー・ホデニウス/ロビン・バイスマンズも同じくシリーズ登録を行っている。
フェルスタッペンは、2022年にラリーデビューした後、積極的にベルギーラリー選手権に参戦。この年はシリーズ4位に食い込み、イープルではWRCラウンドにも挑戦した。昨年はシュコダ・ファビアで参戦し、ベルギー、ドイツ、オランダで総合優勝を3回マークした。これまでのラリー参戦は23回だが、グラベルラリーの参戦経験はなく、サバーン・バレーでは英国伝統のウェールズで自身初のグラベルステージに挑むことになる。
「英国ラリー選手権、そしてウェールズのラリーに出ることになり、とてもうれしい」とフェルスタッペン。
「(コ・ドライバーの)ルノーはWRCのウェールズ・ラリーGBに何度も参戦しているが、自分はこうしたステージは初めて。2年間にラリーを始めたばかりだが、ターマックラリーしか出たことがない。冬の間にフランス南部で2回テストを行った上で、初めて本格的なグラベルラリーに出ることを決めた。ルノーはウェールズのラリーにいい思い出があるので、初めてのグラベルラリーとしてベストなイベントだと思う」
「スイートラムで行ったテストでは、トム・ケイブからいいアドバイスももらったので、ベストを尽くしたい。グラベルラリーは始めてだからパフォーマンスの点では特に計画はないが、できる限り上位陣に追いつくように成長したいね。エントリーリストの顔ぶれはとてもコンペティティブなので、楽しみにしているよ」
今季のBRCは国内外で活躍する顔ぶれが揃い、開幕戦では2019年のERCチャンピオン、クリス・イングラムも登場する。しかしグラベルラウンドで開幕するシーズンの戦いは、予想がつかない。サバーン・バレーステージスには、WRCラリーGBでも使用されたマイヘリン、スイートラム、ハフレンを走行する約100kmが設定されるが、シリーズのトップドライバー、カラム・ブラック(フォード・フィエスタ・ラリー2)は、正確性が求められると語る。
「ものすごくテクニカルな場所があるので、グラベルデビューにとっては試練になるが、楽しむという面ではいい選択」とブラック。
「ヨスがすぐいいフィーリングをつかむことができれば、とてもやりがいがあるラリーになるだろう。ステージは全体として、とても楽しい。自分は、ウェールズ・ラリーGBに出る練習として出ていた。あのラリーは、特にマイヘリンなどリズムをつかむのが重要だからね。道がワイドになるところでは、しっかり速さを乗せていかなくてはならないが、うまくつかめれば満喫できる。今年は、コーナーのイン側に丸太がたくさんあるので、丁寧な走りも欠かせない。彼のベルギーでの参戦から見る限り、グラベルでも遅いことはないと思うよ!」