ミッコ・ヒルボネンとヤルモ・レーティネンは最終戦GBへの調整として、10月17日にウェールズ北部で開催されるカンブリアンラリーに出場することを決定した。とはいえコンペティターとしてではなく、セーフティーカーとしての出場だ。
カンブリアンラリーはリバプールの西約50kmにあるビーチリゾート、スランドゥノを拠点に行なわれるグラベルラリー。参加車種はフォード・エスコート・マーク2など往年の名マシンからワールドラリーカーまでバラエティに富んだもの。ちなみにヒルボネンは2002年にこのラリーに出場し、スバル・インプレッサで優勝を飾ったこともある。
「先週のカタルーニャで3日間アスファルトの上を走った後だから、最終戦GBの前にグラベルの感覚を思い出すにはうってつけのイベントだ。このカンブリアンラリーで“ウェールズの森”に感覚を馴染ませることができる。それもコンペティティブな環境のもとでね。ゾクゾクするようなバトルが待っているラリーGBに向けての準備としては、これ以上のものはないよ」とヒルボネン。
Mスポーツのマルコム・ウィルソンは「ミッコは競技に参加するわけではないが、セーフティーカーでの出場となる。つまり競技スピードで走るということだ。これはミッコにとってもファンにとっても、そして我々BPフォードにとっても素晴らしいことだ。なぜなら地元のチームである我々の働きぶりを見てもらうまたとないチャンスとなったんだからね。
そして言うまでもなく、このカンブリアンラリーはミッコとヤルモのふたりにとって、ラリーGBに向けて集中するのに理想的なイベントだ。この数日間は彼らのキャリアにとって最も重要なものとなるだろう。彼らは1点とはいえチャンピオンシップをリードしながら最終戦を迎えるんだ。この数年間でこんなにワクワクするタイトル争いはなかったからね。みんな楽しみにしているよ」と語る。
2009年WRC最終戦のラリーGBは10月23〜25日、ウェールズ南部のカーディフを中心とした16SS、348.30kmの舞台で争われる。フィニッシュ時刻は14時35分。最終日にはサマータイムが解除されるため、日本時間23時35分にはチャンピオンが決定しているはずである。