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WRCクロアチア:トヨタはエルフィン・エバンスが首位タイで初日を終える

©TOYOTA GAZOO Racing WRT

トヨタ・ガズーレーシングWRTは、4月19日にクロアチアの首都ザグレブ周辺で行われた2024年WRC第4戦クロアチアラリー(ターマック)の競技初日を終え、エルフィン・エバンス/スコット・マーティンが、同タイムの総合首位に立った。3台目のトヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッドをドライブするセバスチャン・オジエ/バンサン・ランデは総合3番手、勝田貴元/アーロン・ジョンストンは総合6番手でトリッキーなコンディションを走り切っている。

(以下チームリリース)


WRC 第4戦 クロアチア・ラリー デイ1
トリッキーな舗装路で激しい上位争いが繰り広げられ
エバンスは首位と同タイムで並び、オジエは総合3位につける

TOYOTA GAZOO Racing WRT

4月19日(金)、2024年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦クロアチア・ラリーの競技初日デイ1が、クロアチアの首都ザグレブを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が首位と同タイムで並び、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合3位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合6位につけました。

4年連続、4回目のWRC開催となるクロアチア・ラリーは、今年も首都ザグレブがホストタウンに。新たにサービスパークが設定された、郊外の「ウエストゲート・ショッピング・シティ」を中心に、3日間で20本のステージを走行し、その合計距離は283.28kmとなります。ラリーはまず18日(木)の午前中にシェイクダウンが行われ、全長3.65kmのターマック(舗装路)ステージで、開幕戦モンテカルロ以来のWRC出場となるオジエがベストタイムを記録。エバンスが2番手タイムで続き、勝田は7番手タイムでした。その後、夕方6時半からザグレブ国立大学図書館前でセレモニアルスタートが行われ、ラリーは華やかに幕を開けました。

競技初日、19日(金)のデイ1は朝から爽やかな青空が広がり、絶好のラリー日和に。選手たちは朝サービスパークを出発した後、ザグレブの南西に位置する、アドリア海に面する都市「リエカー」を目指しながら4本のステージを走行しました。リエカーでのリグループ後は、タイヤフィッティングゾーンでのタイヤ交換および簡便な整備作業を経て、午後はザグレブを目指しながら午前中と逆の順序で4本のステージを再走。8本のステージの合計距離は119.74kmと、3日間で最長の一日でした。

週の前半に降った雨や雪により、一部の路面は濡れていましたが、午前中は全般的にドライコンディションでの戦いに。ドライバー選手権2位につけるエバンスは、ベストタイム1本とセカンドベストベストタイム3本を刻み、午前中が終了した時点で首位のティエリー・ヌービル(ヒョンデ)と8.6秒差の総合2位につけました。午後になると山間部は天気が崩れ始め、雨や雪が降るステージも。グリップが刻々と変化する、難しい路面コンディションでの戦いになりました。そのような状況でエバンスは、SS5で2番手タイムを、SS6でベストタイムをマーク。首位ヌービルに0.1秒差に迫りました。さらに、続くSS7で2番手タイムを刻んだことにより、ヌービルを抜き1.6秒差をつけて首位に立ちました。デイ1最終のSS8では6番手タイムとやや遅れをとりましたが、総合順位では首位ヌービルと1/10秒レベルまで同タイムで並び、大激戦の一日を終えました。

開幕戦モンテカルロ以来のWRC出場となったオジエは、出走順が6番手と後方だったため、前走車が路肩から掻き出した泥や砂利で汚れた路面を走行することに。それでも経験に裏打ちされた走りで、首位と21.5秒差の総合3位で午前中を終えました。午後に入り、出走順による不利がやや緩和されたこともあり、オジエはペースアップ。SS6でエバンスに次ぐ2番手タイムを、SS7とSS8ではベストタイムを刻み、トップとの差を6.6秒まで縮めてデイ1を走破しました。

勝田は、トリッキーなコンディションのステージでやや苦戦するも、確実性の高い走りを続けながら改善を続け、総合6位の座を堅守。SS8では4番手タイムを刻むなど調子を上げ、ポジティブに一日を締めくくりました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
ここクロアチアでのラリー初日はとても興味深いものでした。最初のステージが終わった時点ではティエリーに引き離されるかと思いましたが、我々のドライバーたちは着実に速さを増していき、自信をつけていったので、結果的に満足のいく一日になりました。エルフィンは同タイムでティエリーに並び、セブは最後のステージで素晴らしいパフォーマンスを発揮し、トップ争いに加わることに成功しました。3ヵ月近くもラリーから離れていたこともあり、最初は少し慎重になっていたことは理解できますが、セブは一日を通して確実に自信をつけていきました。貴元も多くの改善を経て、最後にはいいタイムを刻むなど非常にポジティブに思える一日でした。明日は雨が降る可能性が高そうですが、泥など様々なものによってダーティになるであろう路面での戦いは、全ドライバーにとって非常にチャレンジなものになるでしょう。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

TOYOTA GAZOO Racing WRT

今朝はクルマが走れば走るほど路面が汚れていきましたが、それもあって後方から出走した選手たちよりも速く走ることができましたが、ティエリーには及びませんでした。最初のステージはかなり滑りやすいコンディションでしたが、午前中を通してそこそこ走りやすさを感じていましたし、ペースも上がっていきました。午後は、ティエリーのパンク後はいい戦いをすることができました。ギャップは非常に小さく、各ステージともタイム差は僅かでした。クルマは全体的に調子が良く、バランスも悪くありませんが、明日は天候に左右される可能性があり、きっとチャレンジングな一日になると思います。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)
自分にとってはいい一日でしたし、とてもハッピーです。一日を通してハードにプッシュしましたが、ドライビングにもクルマにも満足しています。非常に素晴らしいフィーリングで、運転を思い切り楽しみました。出走順によってタイムを失うことは分かっていましたし、実際朝はそうなりました。午後のステージの序盤は天候に恵まれないという不運に見舞われましたが何とか乗り切り、最後のステージではとてもいいタイムを出すことができました。それは、自分たちにとってポジティブなことで、上位争いに復帰することができました。明日は、天候次第では別のラリーが始まるような感じになるかもしれません。このようなダーティで滑りやすい道は、雨が降るとさらに難易度が増すからです。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)
このラリーが非常に厳しいものになるであろうことは、分かっていました。クルマが走れば走るほどインカットによりグラベルや泥が路面に掻き出され、コンディションはどんどん悪化していきました。そうなることは予想していましたが、今朝はそれ以上に苦戦しました。自信を持ち、自分が求めるレベルで走ることは簡単ではありませんでした。一日を通して改善を試み、午後のステージに向けてはクルマのセットアップを変更しました。その結果、一日の終わりにはフィーリングが好転し、最後のステージではかなり良くなりました。明日は、今日とは全く違うコンディションになるかもしれず、新たな一日に臨むようなものですので、明日もベストを尽くして戦います。

TOYOTA GAZOO Racing WRT

クロアチア・ラリー デイ1の結果
1 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) 1h05m15.3s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +0.0s
3 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +6.6s
4 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +41.1s
5 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (フォード Puma Rally1 HYBRID) +52.7s
6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m37.8s
7 アンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソン (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +2m37.8s
8 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1 HYBRID) +3m07.3s
9 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シトロエン C3 Rally2) +3m48.3s
10 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン (シトロエン C3 Rally2) +4m19.4s
(現地時間4月19日20時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

明日のステージ情報
競技2日目となる4月20日(土)のデイ2は、サービスパークを中心に、ザグレブの西側および南側エリアで4本のステージを、日中のサービスを挟んで各2回走行。8本のステージの合計距離は108.76km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は457.47kmとなります。



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