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全日本モントレー:初日、5本のベストをマークした新井大輝がリード

©Naoki Kobayashi

2024年シーズン全日本ラリー選手権第5戦「MONTRE 2024」の初日は、6月8日(土曜日)に 6カ所のスペシャルステージを走行。トップカテゴリーのJN-1クラスは、新井大輝/松尾俊亮(シュコダ・ファビアR5)が、勝田範彦/木村裕介(トヨタGRヤリス・ラリー2)に、19.2秒差をつけて初日トップに立った。42.7秒差の総合3番手には田口勝彦/北川紗衣(トヨタGRヤリス・ラリー2)がつけている。

2022年以来、2年ぶりの全日本ラリー選手権復活を果たしたモントレーは、FIAアジア・パシフィックラリー選手権(APRC)を併催。21年は高崎市、22年は富岡市を拠点としてきたが、今回は群馬県安中市の「安中しんくみスポーツセンター」にサービスパークが設けられることになった。

群馬県西部の西毛エリアのターマックステージを舞台とし、SS総走行距離は2日間合計で106.22km、ポイント係数は1.2が掛けられる。初日は「Shionosawa Touge(8.80km)」、「Youkura Touge(14.90km)」、「Old Usui Touge(9.10km)」の3SSを、午前と午後で順番を変えてリピートする6SS、65.60kmが設定された。注目は漫画『頭文字D』でもおなじみ、碓氷峠の旧道を使用したSS3/SS4「Old Usui Touge」。観戦エリアにも指定されており、多くのスペクテイターが集まっている

快晴のもと、安中しんくみスポーツセンターでセレモニアルスタートが行われ、各選手はSSへと向かっていく。ドライコンディションとなったSS1は勝田が、地元の新井大輝をわずか0.4秒上まわってみせる。今回もヘイキ・コバライネンの代役として、ラリーチーム・アイセロから参戦する田口が8.4秒差の3番手、今回から改良型のエンジンを投入した新井敏弘/井上草汰(スバルWRX S4)が、10.2秒差の4番手タイムで走行している。

奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス・ラリー2)は慎重なペースで走行し、11.6秒差の5番手タイム。福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)は、ステージ序盤でガードレールにヒット、左リヤサスペンションにダメージを負い、2分以上のタイムロス。このステージを走り切ったものの、ラリー続行を断念した。

今回最長の14.90kmを走行するSS2は、新井大輝が勝田に0.5秒差のベスト。勝田をわずか0.1秒しのぎ、新井大輝が首位にポジションを上げた。碓氷峠旧道を走行するSS3も、新井大輝が勝田に1.3秒差をつける連続ベストタイムを刻み、そのリードを4.4秒に広げて、午前中のセクションを終えた。13.8秒差の総合3番手に田口、25.1秒差の総合4番手に奴田原、31.8秒差の総合5番手に新井敏弘というオーダーだ。

安中しんくみスポーツセンターでのサービスを挟んだ午後のセクションは、午前とは異なり「SS4 Old Usui Touge Ⅱ」、「SS5 Shionosawa Touge Ⅱ」、「SS6 Youkura Touge Ⅱ」の順番で走行。SS4は新井大輝が奴田原に6.3秒差、勝田に6.6秒差をつけるベストタイムをマーク。SS5も新井大輝が制し、勝田との差を一気に18.2秒にまで拡大した。

この日の最後を締めくくるSS6も新井大輝が一番時計でまとめ、終わってみれば5連続ベストタイムを並べ、初日を首位で折り返した。「午前中ほど攻めずに、コントロールしながら、スムーズに走ることができました。タイム差的に無理する必要はありませんが、選手権を考えると、デイポイントは狙って行きます。明日は別の日だと思って挑むつもりです」と、冷静に語る。

新井大輝にジリジリと引き離されてしまった勝田は19.2秒差の総合2番手。「クルマはすごく良いんですが、だいぶ差を広げられてしまいましたね。フィーリングは悪くないですし、特にSS6はかなり攻めたんですが、追いつけませんでした。この勢いだと、明日も厳しい気がします」と、勝田は厳しい表情を見せた。

総合3番手の田口は「テストでセットアップを変えたことで、マシンがすごく乗りやすくなりました」と、笑顔で振り返った。1分16秒2差の総合4番手に奴田原、1分25秒0差の総合5番手に新井敏弘、1分52秒1差の総合6番手に鎌田卓麻/松本優一(スバルWRX STI)、3分00秒8差の総合7番手に眞貝知志/安藤裕一(トヨタGRヤリスDAT)が続く。



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