先週スウェーデンで開催されたERCロイヤル・ラリーオブスカンジナビアに、フォルクスワーゲン・ポロGTI R5で参戦したペター・ソルベルグ。国際格式ラリーの参戦は5年ぶりとなったが、今後もラリー参戦を継続するという計画は、当面はないと語った。
2003年のWRCチャンピオン、ソルベルグは現在49歳。「夏番ラリースウェーデン」として知られる高速グラベルラリーのERCスカンジナビアは、15位でフィニッシュした。カールスタッドを拠点としたラリーの会期中、ソルベルグは「参戦を続けるには、もっと準備が必要だ。テストで70km走るのでは足りないが、そうした機会は若手のドライバーに譲ろうと思っている。彼らはすごく速いからね」と語っている。
今回の参戦でソルベルグは、6月13日(木)夜に行われたスーパーSSでマシンから出火。即リタイアになりかねない事態に見舞われていた。
「ハンドブレーキのリリースだった。引いたら、オイルが漏れてきた。出火したことで最悪リタイアもありえたが、走り続けられている」とソルベルグはラリー中に状況を説明している。
WRCではフォード、スバルから参戦してきたソルベルグだったが、今回の参戦で最大の試練だったのは、ペースノートを信頼して走ることだったという。
「すごく速度域の高いステージで、自分のペースノートを信頼できなかったからアタックできなかった」と語るソルベルグ。今回のコ・ドライバーは、ガス・グリーンスミスやオーレ・クリスチャン・ベイビーとも組むヨナス・アンダーソンが務めた。
「5年ぶりだから、何も期待はしていなかった。土曜日の午前はステアリングラックにトラブルを抱えてステージを楽しめなかったが、速さが出ていた時は自分的には楽しめたし、母国ノルウェーからたくさんのファンが集まってくれたのを目にできてよかった」
このラリーでは、息子のオリバー・ソルベルグがイベント2連覇を達成している。
(Graham Lister )