ERCエストニア:波乱のレグ1、ランサーのルキヤナクが総合首位 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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ERCエストニア:波乱のレグ1、ランサーのルキヤナクが総合首位

 

ERC第6戦ラリーエストニア(グラベル)は7月17日、エストニア南部のオテパーで開幕。同国第2の都市、タルトゥでシティステージを行った後、18日には9SS、両日合わせて計139.04kmの走行が行われた。

昨年ウィナーの平均時速は時速128.6kmと、シリーズ屈指の高速グラベルラリー。使用するコースは市街のショートステージ以外はほぼ昨年通りだが、道路補修が行われた後には道路脇に深い傾斜、名付けて「ユーロ・ディッチ」という独特な特徴が表れ、不気味な予兆を感じさせる。

本格的な競技スタートとなった18日最初のSS2から、ラリーは波乱模様。ERCリーダーのクレイグ・ブリーン(プジョー208 T16)は高速ステージにリズムをつかめず、総合9位と沈む。その後、猛烈に追い上げ4位まで浮上するが首位とは30秒以上の差がついており、レグ2は3位を目指すとポジション調整を宣言してしまった。

選手権3位のロベルト・コンサニ(シトロエン DS3 R5)はこのステージでエンジントラブルにより、早々にリタイア。208T16で登場し注目を集めていたユハ・サロは、SS7で軽いコースオフを喫した際に左リアをパンク。フィンランド選手権を8回制した猛者は9分近くをロスしてしまい、この日は総合34位でのフィニッシュが精いっぱいだった。

地元エストニアの強豪勢も苦戦を強いられ、カール・クルーダ(DS 3 R5)はSS8でラジエタートラブル。8ヶ月ぶりの参戦に挑んだマーティン・カングール(フォード・フィエスタR5)は、SS6でクラッシュを喫し、いずれもこの日をフィニッシュできなかった。

一方、この超高速ステージで勢いを発揮したのがグループN勢だった。ロシアチャンピオンのアレクセイ・ルキヤナク(三菱ランサーエボリューションX)はSS6でジャンプスタートにより10秒のペナルティが科せられるが、それでもこの日を総合首位という大金星級の活躍。3位にもランサーエボリューションIXのライナー・オースがつけているほか、トップ10にグループN勢が5台食い込んでいる。

その中で選手権上位陣としての意地を見せたのは、カエタン・カエタノビッチ(フィエスタR5)。ルキヤナクに2.4秒差の2位につけている。またオースとブリーンの差も5.9秒と迫っており、レグ2はR5対グループNがそれぞれ優勝、3位を巡る争いが繰り広げられそうだ。最終日に設定されているステージは、6SS・計63.82km。

ERC2はもちろんルキヤナクがトップ、ERC3・ERCジュニアではラトビアのラルフ・シルマキス(プジョー208VTI R2)がトップにつけている。

デイ1終了後暫定リザルト
1 A. ルキヤナク(三菱ランサーエボリューションX) 1:01:07.7
2 K. カエタノビッチ(フォード・フィエスタR5) +2.4
3 R. オース(三菱ランサーエボリューションIX) +31.0
4 C. BREEN (プジョー208 T16) +36.9
5 E. KAUR(三菱ランサーエボリューションIX) +37.0
6 S. PLANGI(三菱ランサーエボリューションX) +50.8
7 T. KORGE(プジョー208 T16)+58.0
8 R. JEETS (フォード・フィエスタR5) +2:24.7
9 D. BUTVILAS (スバル・インプレッサWRX STI) +2:58.2
10 J. KOLTUN (フォード・フィエスタR5) +3:04.3



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