現在、WRCドライバーズランキングのトップにいるミッコ・ヒルボネン。木曜夕方にスタートを迎えるラリーオーストラリアで今シーズン4勝目を挙げ、王座獲りに弾みをつけたいところだ。
ここまでギリシャ、ポーランド、そしてホームイベントのフィンランドで勝ちを収めてきたヒルボネンだが、王者セバスチャン・ローブは3点差で背後に迫っている。そしてラリーはこのオーストラリアを含めて残り3戦。
息詰まる戦いの様相について、ヒルボネンが意気込みを語った。
「何年か前にシドニーとゴールドコーストには一度遊びにきたことがあった。またここに戻ってくることができてうれしいよ。
だけど今度は遊びに来たわけじゃない。僕とセブのお互いにとって、とても重要なラリーになるだろうね。もちろん勝ちを狙っていくさ。万が一難しかった場合にはできる限りのポイントを獲りにいく。
今シーズンはここまで、初めてのラリーでいい手応えを得られている。このオーストラリアでもその流れが続くといいね。今年のオーストラリアは今までのオーストラリアじゃあない。だから何が起きるかは分からないよ。僕がWRCで初めて優勝したのは2006年のオーストラリアだったけど、こことは路面からなにからまったく違ったものだったよ。
1番走者だから、砂利掻き役は避けて通れない。もっとも、ウエット路面だったりすれば話は別だけどね。“ここで勝てたらどんなに素晴らしいだろう”って、フィンランドのスタート前も思っていたんだ。とにかくやるしかないよね」
BPフォードを率いるマルコム・ウィルソンはヒルボネンのタイトル獲得を信じて止まない。
「オーストラリア東海岸は83〜84年頃にラリーで来て以来だよ。その時はもっと南、シドニーのそばだったけどね。
現在我々は、タイトルを狙うのに非常に有利な位置にいる。ミッコのドライバーズタイトルもそうだし、マニュファクチャラーズタイトルもそうだ。
5月のサルディニアの前までは、ローブが連勝していて正直難しいと思っていた。だけど、これがラリーの不思議なところで、それまでの流れというのはあっと言う間にひっくり返った。もちろんそれは、我々の身にも起こり得る話なんだけれどね。
そのサルディニア以来、我々は不断の努力を続けてきてここにいる。もちろん理想を言えば、ミッコにはここでぶっち切りで勝ってもらいたいさ。残り3戦という段階で、以前よりも自信を持って臨んでいるように見えるからね。本番が楽しみだ」