9月6日〜8日に開催されたXCRスプリントカップ北海道第4戦に参戦した竹岡圭。2戦連続での表彰台とはならなかったが、終始安定した走りを見せ、大きなトラブルなくXC-2クラスの4位に入り、三菱トライトンのポテンシャルを示した。
「前回のラリーが終わった直後に部品の調達を依頼したんですが、間に合いませんでした。なので、今回は前回と同じ仕様で参戦しています。ただ、前回よりもクルマに慣れているので、どこまで行けるか楽しみです。前回は3位に入賞できたので、今回も引き続き頑張りたいですね」と、意欲を語る。前戦のラリーカムイから投入し3位を獲得した三菱トライトン、通称「モモ//トン」を駆っての参戦だ。
ラリー開催前日の6日には、帯広市立北栄小学校での『ラリー北海道特別授業』が行われ、竹岡を含む11名の選手が参加し、生徒たちにラリーの魅力を伝えた。今年で3年目を迎えるこのイベントでは、竹岡自身とトライトンに多くの生徒が興味を示し、彼女もまた児童たちの積極的な姿勢に感激していた。
「小さい子どもたちが、ちゃんと興味を持ってくれて、すごくうれしかったです。『ケガはしないんですか?』、『怖くないんですか?』、『ハンドルはどう違うんですか?』と、いろいろな質問を受けました。運転席に座ってもらったり、シートベルトを装着する体験もしてもらいました」と、竹岡は笑顔で振り返った。
「それに、普通のラリー車では運転席や助手席しか乗れませんが、トライトンは荷台も使えるので、みんなで荷台に乗って、とても盛り上がりました。普段はなかなかできない体験なので、子どもたちにとっても嬉しかったみたいです」と、竹岡。
授業の最後には、児童たちから「勉強になりました」、「一緒に乗れて楽しかったです」といった感想が発表され、竹岡自身にとっても充実した時間だったとのこと。
ラリー北海道初日のSS8までを終えた段階で、竹岡はXC-2クラスの4番手。
「SS1のパウセカムイと陸別以外では、前の選手に追いつくくらいのペースでは走れています。途中で道を譲ってもらえましたが、ダストでなかなか前が見えずにタイムをロスしてしまいました。ヤムワッカの後では、ブレーキが一度抜けてしまうこともありましたが、午後は少しペースを落として走っています」と振り返る竹岡。ブレーキトラブルについては、道中、リモートでメカニックから修理方法を教わり、再び走行を再開するなどトラブルへの対応力も光った。
2日間の走行を終え、竹岡は最終的にXC-2クラスの4位入賞。最終日の走りを「今日は苦手な池田のステージで思うように走れませんでしたが、コーナリングスピードをもうちょっと上げられるように、という課題も見えてきました」と振り返った。今回のラリー北海道では、トライトンの安定したパフォーマンスが竹岡の走りを支えた。
「他の多くの車両がトラブルに見舞われる中でも、トライトンは安定して走行できたことが非常にありがたいです。乗れば乗るほどクルマに馴染んできて、速く走れるようになっている実感があります。まだまだ伸びしろしかない」と、手応えは十分。
今年のXCRスプリントカップ北海道への出場は、今回のラリー北海道でいったんの区切りとのこと。今後の展望としては、「来年はフル参戦を目指したい。できれば海外レースにも出場したいですね」と意欲を語っており、今後の活躍に期待がかかる。