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全日本ラリーハイランド:ヘイキ・コバライネンが復帰後全日本初勝利

©Jun Uruno

2024年シーズン全日本ラリー選手権第8戦「第51回M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2024 supported by KYB」は、9月20日(日)に6カ所のスペシャルステージを走行し、トップカテゴリーのJN-1クラスは、ヘイキ・コバライネン/北川紗衣(トヨタGRヤリス・ラリー2)が、新井大輝/松尾俊亮(シュコダ・ファビアR5)に、33.2秒差をつけてシーズン初勝利を飾った。1分06秒7差の総合3番手には福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビア・ラリー2Evo)が入っている。

ラリー2日目は「大山線(5.35km)」、「駄吉上り(5.36km)」、「無数河 – アルコピア(6.08km)」の3ステージをサービスを挟んでリピートする6SS、33.58km。前日まで降り続いた雨は上がり、天候は曇り。ただ、路面にはウエットが残っており、滑りやすいコンディションは変わらない。

首位のコバライネンと、新井大輝の差はわずか3.9秒。コバライネンは「まだ、完全に自信を持ってドライブできていないし、ヒロキに勝つことは簡単じゃない」と、厳しい表情を見せる。

オープニングのSS7、コバライネンが新井大輝に1.0秒差をつけるベストタイム。4.4秒差の3番手タイムに福永、5.6秒差の4番手タイムに奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス・ラリー2)、8.7秒差の6番手タイムに新井敏弘/井上草汰(スバルWRX S4)のオーダーで続く。3番手の福永を捉えたい新井敏弘だが、5番手の奴田原が1.8秒差に迫ってきた。

SS8は新井大輝がコバライネンに3.7秒差のベストを刻み、その差を1.2秒に縮める。4番手タイムの奴田原が、ほぼウエットの路面にドライタイヤがまったく合わなかった新井敏弘をパスし、4番手にポジションを上げている。続くSS9は新井大輝がコバライネンに4.3秒差をつける連続ベストタイムをたたき出し、3.1秒差をつけて首位のポジションを取り戻した。

サービスを挟んだ午後のセクション。SS10はコバライネンが、新井大輝に1.8秒差のベスト。その差は1.3秒差に縮まった。続くSS11もコバライネンが、スローパンクチャーした新井大輝を7.6秒も上まわる連続ベストをたたき出し、6.3秒差をつけて再びラリーリーダーの座に立った。

最終のSS12、新井大輝はスタートから1km地点でターボパイプトラブルにより、大幅にペースダウン。このステージもベストタイムでまとめたコバライネンが、シーズン&復帰後初勝利、そしてトヨタGRヤリス・ラリー2での初勝利をチームに持ち帰った。

「今年起こったすべての出来事の後、予定どおりにラリーに復帰して、そしてここで優勝できた。本当にうれしいよ。最後にヒロキがトラブルに見舞われたのは残念だったけど、僕らは最後までプッシュし続けた。チームにとっても最高の結果になったね」と、コバライネンは喜びを噛み締めるように語った。

コバライネンから33.2秒差の2位に終わった新井大輝は「SS11でのスローパンクチャーに、SS12はターボパイプ。最後は散々でしたね(笑)。それでも今回のハイランドでセットアップを変更すると、クルマがどう動くかが分かりました」と、収穫を語っている。

コンスタントに3番手タイムを並べた福永が、1分06秒7差の3位表彰台。今回がGRヤリス・ラリー2で走る本格的なウエットコンディションとなった奴田原は、1分26秒9差の4位。1分56秒8差の5位は、最終日は路面とタイヤのマッチングに苦しんだ新井敏弘。自身のペースを守った鎌田卓麻/松本優一(スバルWRX STI)が、2分25秒4差の6位で走り切っている。



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