WRCジャパン:トヨタはトップ5に3台がつけマニュファクチャラーズ選手権獲得を目指す – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCジャパン:トヨタはトップ5に3台がつけマニュファクチャラーズ選手権獲得を目指す

©TOYOTA

WRC第13戦ラリージャパン(ターマック)は競技3日目となる土曜日を終え、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティンが総合2番手をキープ、セバスチャン・オジエ/バンサン・ランデが3番手に浮上、勝田貴元/アーロン・ジョンストンは5番手とトップ5に3台がつけた。土曜日までの順位でマニュファクチャラーズタイトルを争うヒョンデに対し11点差まで追い上げ、最終日を迎えることになった。

(以下、チームリリース)


WRC 第13戦 ラリージャパン デイ3
岐阜県の山岳ステージを走破したエバンスが総合2位を堅持
オジエが総合3位に順位を上げ、勝田は総合5位につける

11月23日(土)、2024年FIA世界ラリー選手権 (WRC)第13戦「ラリージャパン」の競技3日目デイ3が、愛知県豊田市の「豊田スタジアム」を起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team (TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が総合2位を守り、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合3位に順位を上げました。また、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合5位に順位を下げましたが、TGR-WRTは三日間連続で全車がトップ5につけています。

ラリージャパンの競技3日目は岐阜県が主戦場となり、今年新たに恵那市の笠置山周辺に設けられた「マウント・カサギ」、昨年と変わらぬ「ネノウエ・コウゲン」、前年大会と多くの部分が重なる「エナ」という3本のステージを各2回走行。一日の最後には豊田スタジアムで2回目のスーパーSSが行われ、7本合計103.87kmのステージを走行しました。ただし、SS12については数台が走行した時点で安全上の理由からキャンセルとなり、エバンスを含む未走行の選手たちに対しては救済タイムが与えられました。ラリーは土曜日も好天に恵まれ、ステージの路面コンディションは概ねドライ。ただし、森の中の道は濡れている場所もあるなど、デイ2に続き難しいコンディションでの戦いになりました。

多くのギャラリーが集まった笠置山のニューステージ1本目、SS10では総合2位のエバンスがベストタイムを記録。午前中の3ステージが終了した段階で、エバンスは首位オィット・タナックとの差を15.3秒まで縮めました。しかし、中津川公園でのタイヤフィッティングゾーンを経て始まった午後の再走ステージでは思うようにタイムが上がらず、差は38秒に拡大。それでも総合2位の座をしっかり守り、土曜日終了時点の総合順位に対して与えられるポイントの獲得権利を得ました。

デイ2オープニングステージでのタイヤ交換により約2分を失ったオジエは、その後好タイムを刻み続け総合5位まで挽回。オジエはデイ3でも勢いを維持し、3本のベストタイムを記録。着実に順位を上げて行き総合3位でデイ3を終えました。また、前日総合4位につけた勝田は確実性を優先して走行。SS12ではスピンを喫しましたが、総合4位のアドリアン・フォルモー(Mスポーツ・フォード)と6.1秒差の総合5位でデイ3を走り切りました。

土曜日が終了した時点でTGR-WRTはトップ3に2台を送り込み、マニュファクチャラー選手権における首位チームとのポイント差11に縮めました。日曜日のみの合計タイムで競われる「スーパーサンデー」では最大7ポイントが、「パワーステージ」では最大5ポイントが最速のドライバーに与えられるため、選手権争いはなおも続きます。

サポート選手権のWRC2では、GR Yaris Rally2を駆るサミ・パヤリ/エンニ・マルコネン組がカテゴリー2位を堅持。このままの順位で明日を走り切れば、シリーズタイトルを獲得することができます。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
今日は順位をさらに上げるためにプッシュしました。エルフィンは午前中良い走りを見せ、オィットに少し近づくことができました。しかし、残念ながら午後はタイムを大幅に失ってしまったので、その理由を解明する必要があります。土曜日を総合2位と3位で終えられたのは良かったですが、トップであればさらに良かったでしょう。セブは今日、本当に調子が良く、チームが渇望していた総合3位まで追い上げてくれました。貴元に関してはセントラル・ヨーロピアン・ラリーの時と同様のパフォーマンスを期待していましたが、彼はそれを成し遂げましたし、明日はさらにアタックできる可能性があります。ここまでのところライバルたちよりも多くポイントを獲得できていますが、明日はスーパーサンデーとパワーステージで上位を狙い、人事を尽くして天命を待ちたいと思います。

TOYOTA

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
今朝はコンディションが簡単ではない中、とても良いスタートを切ることができました。午後もその調子を維持できることを期待していましたが、残念ながらそうはなりませんでした。クルマのフィーリングは悪くなかったのですが、低速のセクションで少し苦戦し、それが大きなタイムロスに繋がってしまいました。スピードが高いセクションでは問題なかったのですが、高速区間はそれほど多くありませんでした。今夜はチームと話し合って原因を究明し、明日に向けて正しい方向に進めるように努力します。明日は最後の追い込みをかけ、全力を出し切らなければなりません。

TOYOTA

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)
我々にとってはポジティブな一日でした。3本のステージで優勝するなど一日を通して最速でした。また、表彰台圏内に復帰しチームに多くのポイントをもたらすことが可能になりました。これ以上できることはあまりないと思います。もちろん、さらに多くを望みたいところですが、マニュファクチャラー選手権における我々のチャンスはシーズン最後の日まで残っているので、全力を尽くす必要があります。日曜日に最大ポイントを獲得できるようにプッシュし、運が我々に向くことを願うしかありません。ラリーでは最後まで何が起こるかわかりません!

TOYOTA

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)
一日を最後まで走り切ることができて良かったです。これは自分にとってメインターゲットのひとつでした。午前中最後のステージではスピンをして数秒を失うなど、何度か難しい局面はありました。それでもクルマのフィーリングは良く、何度か良いタイムを出すことができましたので、全体的には悪くなかったと思います。明日はチームにとっても非常に重要な一日になると思いますので、さらに良いフィーリングを見つけ、集中して取り組む必要があります。

ラリージャパン デイ3の結果
1 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) 2h39m48.0s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +38.0s
3 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2m10.9s
4 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (フォードPUMA Rally1 HYBRID) +2m19.1s
5 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2m25.2s
6 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1 HYBRID) +3m07.1s
7 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +7m43.7s
8 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シトロエン C3 Rally2) +7m55.9s
9 サミ・パヤリ/エンニ・マルコネン (トヨタ GR Yaris Rally2) +9m21.2s
10 新井 大輝/松尾 俊亮 (シュコダ Fabia R5) +10m12.6s
(現地時間11月23日20時45分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

明日のステージ情報
競技最終日となる11月24日(日)のデイ4は、愛知県の豊田市と岡崎市で「ヌカタ」、「レイク・ミカワコ」の2本のステージを各2回走行。その途中には豊田スタジアムでのミッドデイサービスに続く形で、3回目のスーパーSS「トヨタスタジアムSSS3」が行われます。最終ステージとなるレイク・ミカワコの再走ステージ、SS21はトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。5本のステージの合計距離は70.57km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は235.45kmとなります。



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