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ダカール2025 ステージ2:難関クロノステージでロカス・バチウシュカが初ステージ勝利。カルロス・サインツはラリーリタイア

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ダカールラリー2025は1月6日、48時間クロノステージとしてビーシャ〜ビーシャ間を2日間にわたって設定されたステージのフィニッシュを迎えた。計1000kmに渡り、砂丘も含めた様々な路面を走破しなくてはならないという過酷なステージでは、強豪のリタイアや大金星の成果を挙げるドライバーなど波乱の展開となった。

2024年のクロノステージで大敗したヤジード・アル-ラジは、2日間の累積でベストタイムを達成したかと思われたが、給油ミスで失ったタイムを取り戻したオーバードライブ・レーシングから参戦する25歳の若手ロカス・バチウシュカ(トヨタ・ハイラックス)がキャリア初のステージ優勝を飾った。

一方、総合順位では、このステージを4番手でフィニッシュしたTGRのヘンク・ラテガンが首位をキープ。バチウシュカのチームメイト、ヤジード・アル-ラジが2番手に続いている。プロドライブが走らせるダチア・サンドライダーを駆るナッサー・アル‐アティヤは速度違反により4分のペナルティを受けたが、3番手を維持している。

「フィニッシュまで50kmのところでパンクと、パワーステアリングのトラブルに見舞われた。ダストがひどく、このステージを走り切るのは過酷だった。総合3番手につけているので、明日に向けていい位置だ」とアル‐アティヤ。

アル‐アティヤのチームメイト、セバスチャン・ローブは、終盤にオーバーヒートのトラブルに見舞われたが、ラテガンに19分差の6番手と上位も射程圏内に捉えている。

「1000km近くと、本当に長いステージだった。ファンの問題でエンジンがオーバーヒートする大きなトラブルを抱えた。ステージの前半で40分近くをロスしたが、その後で修復して全開でプッシュした。かなり挽回したので、ステージのタイムとしてはトップから14分遅れ。そう悪くはない。昨日は、もっとひどいことになりそうだったからね」とローブ。

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2輪部門でダカール優勝経験を持ち今回は4輪のアルティメイトクラスに初挑戦しているトビー・プライス(ハイラックス)は、このクロノステージをトラブルなしで走り切り、総合4番手に浮上している。

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一方、前回覇者で今回はMスポーツ・フォードのラプターで参戦しているカルロス・サインツは、前日に転倒を喫し、FIAによりロールケージのダメージを検査を受けて残念ながらリタイアとなった。またチームメイトのナニ・ロマも、この日の766km地点でストップ。牽引されてビシャまで戻った。

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ダカール2025暫定リザルト(ステージ2終了時点)
1 H.ラテガン(トヨタGRダカール・ハイラックスEVO) 15:40:30
2 Y.アル-ラジ(トヨタ・ハイラックス) +4:45
3 N.アル‐アティヤ(ダチア・サンドライダー) +11:14
4 T.プライス(トヨタ・ハイラックス) +11:44
5 M.エクストローム(フォード・ラプター) +13:16
6 S.ローブ(ダチア・サンドライダー) +18:56
7 J-C.ヤコピーニ(トヨタ・ハイラックス) +20:52
8 L.モラエス(トヨタGRダカール・ハイラックスEVO) +20:57


日本勢では、ランドクルーザー300GRスポーツをベースとしたラリー車で市販車部門(FIAストッククラス)を戦うチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは、慎重な走りを見せたロナルド・バソ/ジャン・ピエール・ギャルサン組の501号車が部門1番手タイム。三浦昂/ジャン・ミッシェル・ポラト組の500号車は2日間を通じて電気系トラブルに見舞われたが、501号車のアシストを受けて部門2番手タイムでフィニッシュ。累積順位では、2台が部門1‐2を維持している。

三浦は「昨日の後半はハイペースで走り続けましたが途中で日没を迎えました。暗くなる前に砂丘の難しいところを越えられたのはラッキーでした。48Hクロノステージをゴールできてほっとした部分もありますが、残念な気持ちの方が強いです」と悔しさを語っている。

HINO600シリーズでトラック部門に参戦する日野チームスガワラの菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組は、パンクもトラブルもなく2日間を走破。ノートラブルでこの日を走り切り、部門6番手まで順位を上げている。
菅原は「今は車両の状態が良くて、安心してアクセルを踏んで行ける感じ。ローレンジを使い、砂丘でも大排気量車に遜色ないペースで走れています。スタート時間が遅いので早いうちに日没になりますが、砂丘は越えていたのでラッキーでした」と語っている。

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