ダカール2025 ステージ3:波乱が続くなかセバスチャン・ローブもリタイアに – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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ダカール2025 ステージ3:波乱が続くなかセバスチャン・ローブもリタイアに

©A.S.O._C.Lopez

ダカールラリー2025は1月7日、ビーシャ〜アルヘナキヤ間のステージ3として496kmの設定が予定されていたが、前日に降った雨の影響などからゴール位置を169km手前に移動して短縮された。前回覇者のカルロス・サインツに続き、この日も強豪が競技から離脱する波乱が起きた。

高速ステージのこの日は、プロドライブが走らせるダチア・サンドライダーを駆るセバスチャン・ローブが高速で転倒。チームメイトのクリスティーナ・グティエレスからスペアパーツを受け取りステージを走り切ったものの、これで1時間以上のタイムロスとなった。

「スタートしてすぐ、自分がコースの上にいると思っていたが外れていたようで、轍にヒットして転倒した。これでタイヤが2本外れたが、5分以内で処置することができた。50km後にはステアリングロッドが破損した。クリスティーナが止まってパーツをくれたが、その後でフロントエンジンのファンが動かなくなり、SSVと同じくらいのペースでステージのほとんどを走った。1時間近くをロスしたが、なんとか走り続けることができた」とローブ。

しかし、その後、FIAの技術審査委員がロールケージを調査した結果、ステージ4のスタートは認められず、ローブはここでイベントリタイアとなった。

一方、チームメイトでダカールを5回制しているナッサー・アル‐アティヤは、首位のヘンク・ラテガン(トヨタGRダカール・ハイラックスEVO)に7分遅れの2番手に浮上し、次のマラソンステージを迎える。
「自分やここまでのマシンのパフォーマンスには、本当に満足。BFグッドリッチのタイヤも、とてもいい働きをしてくれている」とアル‐アティヤは手応えを語っている。

RED BULL

フォード・ラプターT1+を投入しているMスポーツ・フォード勢は、サインツのリタイアにより、マティアス・エクストロームが最上位の総合3番手で健闘している。
「セブがクラッシュした時、自分たちが後ろにいた。その場所を見て、ディッチがあると分かった。これもゲームの一部。みんな、必死にプッシュしているからね。自分たちの役目として、今日は賢明なベストのドライブができた。今の位置にはハッピーだよ」とエクストローム。チームメイトのミッチ・ガスリーJr.もトップ10圏内に入っている。

GRダカール・ハイラックスEVOを走らせるTGR勢は、TGR南アフリカのサオード・バリアワがステージウインを奪取。TGRのセス・キンテロも3番手タイムをマークした。さらにルーカス・モラエスは、総合順位で5番手につけている。
「序盤は、ダストでかなり長い時間スタックした。その後、何台か抜いたら勢いがついた。残念ながらフィニッシュの直前でスローパンクに見舞われ、ステージウインを逃した」とキンテロ。

RED BULL

ダカール2025暫定リザルト(ステージ3終了時点)
1 H.ラテガン(トヨタGRダカール・ハイラックスEVO) 19:04:53
2 N.アル‐アティヤ(ダチア・サンドライダー) +07:17
3 M.エクストローム(フォード・ラプター) +9:34
4 Y.アル-ラジ(トヨタ・ハイラックス) +11:45
5 L.モラエス(トヨタGRダカール・ハイラックスEVO) +19:40
6 T.プライス(トヨタ・ハイラックス) +20:17
7 M.セラドーリ(センチュリーCR6) +21:15
8 M.ガスリー(フォード・ラプター) +23:40

日本勢では、ランドクルーザー300GRスポーツをベースとしたラリーカーで市販車部門(FIAストッククラス)を戦うチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは、前日の電気系トラブルを修復した三浦昂/ジャン・ミッシェル・ポラト組の500号車が部門トップタイムをマーク。チームメイトのロナルド・バソ/ジャン・ピエール・ギャルサン組の501号車も引き続き堅実な走りで部門2番手タイムで走り切った。累積順位では、バソ、三浦が部門1‐2を守っている。

三浦は「昨日のトラブルは原因が分かったので、今日は安心して走れました。序盤の岩の区間はペースが上げられず、ストレスが溜まりましたがノーパンクで乗り切れて良かったです」と語っている。

HINO600シリーズでトラック部門に参戦する日野チームスガワラの菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組は、岩の多いセクションを辛抱の走りで耐え抜いてパンクなしで切り抜け、部門10番手タイムでフィニッシュ。累積では部門6番手を維持した。
菅原は「溶岩のような黒い岩はタイヤをパンクさせるので注意が必要ですが、時速40㎞くらいしかスピードが出せず、とても長く感じました。明日はアルウラに向かうのでまたモロッコのような岩場が出てきそうです」と語っている。

A.S.O._F.Le_Floc_h_DPPI

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