WRCラリーモンテカルロ(スノー&ターマック)、金曜日終了後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。ヒョンデ勢としては大波乱の一日だったが、チーム新加入のアドリアン・フルモーは移籍後初のステージウインをマークして、総合順位も3番手に浮上。昨年から向上している安定感を、新しい環境のなかでも披露している。
*カッコ内は順位の前日比
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタGRヤリス・ラリー1
セバスチャン・オジエ/総合首位(↑)
「13秒の遅れを12秒のリードに変えられたポジティブな一日だったが、すべてが完璧だったわけではなかった。午前中はリズムをつかむことに苦労し、午後の最初のステージでも限界までは攻め切れなかった。でも、最後の2本でリズムをつかめたし、特に家族や友人など多くの人々が見守る地元のステージを勝ててうれしい。まだ気を緩めるわけにはいかない。先はまだ長いし、この流れを明日も続けなくてはならない」
エルフィン・エバンス/総合2番手(=)
「今日もトリッキーだった。午前は最初のステージはクルマが走るたびにコンディションが変わり、ループの最後のステージは日差しが差し始めて、ペースノートに書いておいた氷が融けてしまったので、判断が難しかった。午後はまずまずの滑り出しだったが、2本目のステージで、完全にアイスのコーナーでちょっとスピンして首位の座を失ってしまった。最後のステージでもさらに少しロスしてしまったが、差はまだ大きくないし、まだ先は長い」
カッレ・ロバンペラ/総合4番手(↑)
「自分たちとしては特にドラマのないクリーンな一日だったが、全体で見ると速さが足りなかった。午前はコンディションはトリッキーだったが、うまく行った。スノータイヤやスタッドタイヤを履いている時の方がペースが良かったようだが、路面がクリーンでスリックタイヤを履いた時のペースをさらに改善しなくてはならない。明日はもう少し道が乾きそうなので、もっとスピードを上げていきたいね」
勝田貴元/総合7番手(↑)
*マニュファクチャラーズ選手圏外
「午前中はペースノートに記された情報をフォローすることに苦労しましたが、午後はだいぶ良くなりました。ルートノートクルーは早朝にステージを走行したので、その時点ではブラックアイスや霜に覆われた路面が多くあったはずなのですが、自分たちがステージを走る頃には一部が融けていたので、どれくらいグリップするのか予想が難しかったです。午後は少しやりやすくなり、泥が出ていたり、凍ったコーナーがいくつかあるだけでした。この先も興味深い日が続くので、とにかく落ち着いてラリーに臨みたいと思います」
サミ・パヤリ/総合8番手(↑)
「本当にトリッキーな一日だった。すごく良かったステージもあって、スプリットもとても良かった。経験を増やすために、違うタイヤの組み合わせ方を試したりもしていた。改善できる部分はたくさんあるが、まずはクリーンに走り、自信と知識を少しずつ増やしていってからペースを上げたいと考えている。その意味では、もっと速く走りたい気持ちはあるが、すべて計画通りに進んでいる。明日はコンディションが少し走りやすくなるかも知れないが、朝になってからどうなっているかを見てみないと分からない」
[ヒョンデ・モータースポーツ]
ヒョンデi20Nラリー1
アドリアン・フルモー/総合3番手(↑)
「ものすごくいい一日だった。タイヤに関してまったくミスをしなかったし、ペースもとてもよくて、総合順位も3番手につけた。ラリーはまだ先が長いが、ここまでの内容にはとてもうれしく思っている。ドライバーならみんなモンテで勝ちたいと思うし、自分は今回はそれが目標ではないけど、このペースを続けてどこまでいけるかを見たい。チームとしては、今日はかなり残念な展開になったが、自分たち的にはポジティブなので、どうなるかな。明日は新しいチャレンジになるが、いいペースをキープできる自信がある。ラリーモンテカルロでは、不可能なことは何もないよ」
オィット・タナック/総合5番手(↓)
「過酷な一日だった。コンディション変化が激しく、最初のループから2回目のループでさえ、コンディションがどうなっているのか知りようもなかった。今日は、ドライターマックからブラックアイスまで、あらゆる要素が登場した。同じステージを走っていてもグリップレベルの違いが激しいので、最終的に自分たちの持っている情報を信じて行くしかなかった。午後はリズムをつかむのに少し苦戦した。最後のステージの前に、マシンのセッティングのバランスを調整したら、少し挙動がよくなった。ここから、もっと速いリズムを取り戻さなくてはならない。明日がどうなるかを判断しなくてはならないし、どんなことが待ち受けているのかもまだわからない」
ティエリー・ヌービル/総合9番手(↓)
「今日のことは忘れたい。午前はミスをして、スタッドタイヤを履いていたけどブレーキングで判断を誤った。午後の目標は、どれだけタイム、あるいは順位をひとつかふたつ取り戻せるかだったけど、残念ながら同じステージの3km地点でパンクをしてしまった。このタイヤがすごくいいのか分からないが、パンクしたまま走ると決断して、タイヤがブレーキングゾーンに入った。午前の1回のミスが残念だが、パンク1回くらいは誰にでも起こり得る。夜の間に変更を行ったのだが、自信を持つことができなかった。木曜日のセッティングに戻して、どれだけ走りやすくなるかを確認したい」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・プーマ・ラリー1
ジョシュア・マカリアン/総合12番手(=)
「ステージの中盤でフロントガラスが曇ってしまったけど、フィニッシュにたどりついた。今日も一日が終わった。明日はたぶん走行順が先頭になるので、また新しい経験をすることになるけど、チームは今日も素晴らしい仕事をしてくれた。まだ2日残っているので、楽しみたい」
(SS9後のコメント)
グレゴワール・ミュンステール/SS9後のリエゾンでデイリタイア
「難しいステージだった。ステージの前にパンクしたので、タイヤの組み合わせが理想的ではなかった。スノータイヤを使ったのでかなり暴れて、右リヤにダメージを負った。ひどいダメージではないけど、あちこちで右リヤがスライドしたよ」
(SS9後のコメント)