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全日本三河湾:開幕戦は勝田範彦が2連覇達成、ヘイキ・コバライネンは前日のペナルティで2位

©Jun Uruno

2025年シーズン全日本ラリー選手権開幕戦「Rally三河湾2025 Supported by AICELLO」は、3月2日(日)に7カ所のスペシャルステージを走行し、トップカテゴリーのJN-1クラスは勝田範彦/保井隆宏(トヨタ・GRヤリス・ラリー2)が、ヘイキ・コバライネン/北川紗衣(トヨタGRヤリス・ラリー2)に26.6秒差をつけて勝利を飾った。30.7差の3位には奴田原文雄/東 駿吾(トヨタGRヤリス・ラリー2)が入っている。

ラリー2日目は「豊川宮地山(10.70km)」、「岡崎桑谷とぼね(6.57km)」、「深溝運動公演(4.80km)」の3ステージをサービスを挟んでリピートし、最後に前日も走行したギャラリーステージ「SSSキズナ2(0.70km)」で締めくくる7SS、44.84km。ハイスピードセクション中心の前日から一転、ツイスティな林道ステージが中心の1日となる。

初日のSS1でデフトラブルによりデイリタイアしていた新井大輝/立久井大輝(シュコダ・ファビアR5)はマシンを修復し、無事リスタート。また、前日のSS7において、コバライネンがミスコースにより1分間のペナルティを受けており、大きくポジションを落とすことになった。

この結果、鎌田卓麻/松本優一(シュコダ・ファビアR5)が首位、4.8秒差の総合2番手に勝田、12.0秒差の総合3番手の奴田原、31.2秒差の総合4番手に福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビアRSラリー2)、45.3秒差の総合5番手に新井敏弘/小坂典嵩(スバルWRX S4)、55.9秒差の総合7番手にコバライネンというオーダーで、最終日をスタートした。

オープニングのSS8はマシントラブルを解消した新井大輝が、勝田に9.6秒差をつける圧巻のベストタイム。鎌田は16.5秒差の4番手タイムに沈み、勝田が鎌田に2.1秒差をつけて首位に立った。3番手タイムのコバライネンは福永をかわして総合4番手に順位を上げた。このステージでは新井敏弘がコーナーでマシンをヒットし、右フロントの足まわりにダメージを負ったことでリタイアを決めている。

デイポイントを狙う新井大輝はSS9、SS10と連続ベストタイムをマーク。SS9ではスピンを喫し、道が狭いためコース復帰に手間取った鎌田が20秒以上もタイムロスしてしまう。これで奴田原が首位勝田に22.2秒差の2番手にポジションアップ。午前中のセクションを終えて首位勝田と2番手奴田原との差は20.4秒。24.9秒差の3番手に鎌田、47.0秒差の4番手にコバライネン、1分14秒8差の5番手に福永というオーダーで続く。

サービスを挟んだ午後のセクション「昨日のペナルティで順位も下げたし、無理な走りはしない」と語っていたコバライネンがSS11とSS12で連続ベスト。鎌田と奴田原をかわして一気に2番手にポジションアップを果たした。

首位の勝田は、コバライネンを含め多くの選手が前日にミスコースを喫したSS13「SSSキズナ2」をベストでまとめ、三河湾2連覇を決めた。ライバルがトラブルやミスで脱落するなか、堅実な走行で開幕戦を制した勝田は次のように喜びを語った。
「久々の勝利になりましたね。今回、16年ぶりに保井(隆宏)選手と組みましたが、コ・ドライバーとしての成長に驚きました。ラリー中は色々と助けてもらいましたし、彼からのアドバイスも気づきになりました。タカ(勝田貴元)からのドライビングに関するアドバイスも合わせて、これからもっと速くなれそうな予感がしています」

1分間のペナルティを科されながら、首位の勝田から26.6秒差の2位にまで順位を戻したコバライネン。それでも勝てなかった悔しさをのぞかせた。
「今日は特別なことはしていない。クルマをフィニッシュまで持ち帰っただけだ。今日の午前中はとにかく慎重に走ったし、午後もハードプッシュしなかった。それでも、クルマのフィーリングは本当に良かった。次の唐津に向けてスピードは問題ないと実感した。でも、やっぱり優勝できなかったことが悔しいね。最後まで昨日のペナルティのことが頭にあったよ」

30.7秒差の総合3位に奴田原が入り、トヨタGRヤリス・ラリー2が、全日本ラリー選手権において初となるポディウム独占を達成した。58秒差の総合4位にはファビアR5での初ラリーを走り切った鎌田、1分45秒7差の総合5位には福永が入っている。

以降、JN-2クラスは山田啓介/藤井俊樹(トヨタGRヤリス)、JN-3クラスは山本悠太/立久井和子(トヨタGR86)、JN-4クラスは高橋悟志/箕作裕子(スズキ・スイフトスポーツ)、JN-5クラスは小川剛/山本祐也(トヨタ・ヤリス)、JN-Xクラスは天野智之/井上裕紀子(トヨタRAV4 PHEV)がそれぞれ優勝を飾った。

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