オーストラリア初開催のROCはセバスチャン・ローブが史上初のダブル優勝 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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オーストラリア初開催のROCはセバスチャン・ローブが史上初のダブル優勝

©Race of Champions

2025年レース・オブ・チャンピオンズ(ROC)は3月7日〜8日、史上初めてオーストラリアのシドニーで開催され、セバスチャン・ローブが最多記録となる自身5度目の優勝を飾った。WRC9連覇王者で、現在は世界ラリーレイド選手権に参戦中のローブはネイションズカップも制し、史上初のダブル制覇も達成した。

南半球で初めて開催されたROCには、アコースタジアムに1kmのターマックコースが特設された。

土曜日に行われたメインイベントのレース・オブ・チャンピオンズでは、20人のドライバー全員が、各ヒートで同じマシンを駆る2台によるバトルに挑んだ。マシンはFC2ラリークロス、スーパーカーライト・ラリークロス、KTM X-Bow Comp R、ポラリスRZRプロR、スバルBRZ tS、トヨタGR86カップと幅広い車種が揃えられた。

Race of Champions

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現在51歳のローブは、オフロード・レースの第1シードドライバーとして1回戦を勝ち上がり、準々決勝ではオーストラリアのモリー・テイラーに2勝、準決勝ではオリバー・ソルベルグに2勝して決勝進出を決めた。

決勝では、地元オーストラリア出身でROC初参戦のスーパーカードライバー、チャズ・モステートと対戦。モステートは、直前になってスウェーデンのマティアス・エクストロームの代打として参戦が決まった。ポラリスRZRで戦ったオープニングヒートで、モステートをわずか0.27秒上まわってアドバンテージを握ると、FC2ラリークロスカーで戦った「ベスト・オブ・スリー」コンテストでは、0.16秒差で勝利を決めた。

前日に行われたネイションズカップでは、オープンホイールのトップドライバー、ビクトル・マルティンスとともにチーム・フランスとして挑み、ファイナルでチーム・オーストラリア・スーパーカー(ウィル・ブラウン、ブロディー・コステッキ)を下して優勝を飾った。これにより、ROC33年の歴史のなかで、初めて同じ大会で2回優勝した初めてのドライバーとなった。ローブは、2003年、2005年、2008年、2022年にもROCを制しており、史上最多記録を樹立した。

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「5度目のROC優勝を飾れたのは、本当に素晴らしいこと」とローブ。
「また、初めて同じ大会でネイションズカップとROCを両方優勝した初めてのドライバーになれたことも、格別だ。本当に最高の週末になったよ。ネイションズカップで勝ったところで、このイベントでやり遂げたことを残せたのでリラックスできたし、さらに楽しめるようになった」

「初めてROCに参加した時は、まだ若手ドライバーだったし、それぞれの大会で違う思い出がある。でも、雰囲気はいつも同じ。誰もが楽しんで、どのドライバーもハッピー。会話を楽しんだり、ちょっと飲んだりもしたり。マシンに乗ったら、もちろんみんな勝ちたいけど、外側ではみんな一緒にいい時間を過ごしている」

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一方、チーム・ノルウェーのネイションズカップ3連覇を逃したペター・ソルベルグとオリバー・ソルベルグは、セミファイナルでチーム・フランスに敗退を喫した。
オリバーは「本当に残念。もちろん、いい時間を過ごすためにここに集まっているのだけど、一度ヘルメットを被ったら、誰でも勝つことに専念するからね。セミファイナルでは、ドリフトしすぎてしまった。リヤ駆動のマシンでのドライビングを、もっとしっかり学ばなくてはいけないね。セバスチャン・ローブはさすがとしか言いようがないね!」と悔しさを見せながらも、大先輩を賞賛した。

Petter Solberg media office

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