ペター・ソルベルグのNEVER GIVE UP! 「すべてはトロフィーのために」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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ペター・ソルベルグのNEVER GIVE UP! 「すべてはトロフィーのために」

 

ペター・ソルベルグのNEVER GIVE UP! 「すべてはトロフィーのために」

夢が実現した時。目標を達成した時。
トロフィーがついにこの手に、自分の手にやってきた時。そして、モータースポーツ各界が集結したドーハの舞台に立った時、自分が成し遂げたことがようやく実感できた。僕は世界チャンピオンになったんだ!
もう一度!

僕が新しい夢を追いかけるようになり、数々の困難を乗り越え、決してあきらめることなく、金銭よりも遥かに価値のあるものを手に入れるために尽くした。

全力で目指し、そして手に入れたんだ!

最終的な目標に到達した後には、何よりも自尊心が芽生える。夢が大きくても小さくても、目標を掲げそれを達成するために苦労することは、人生の中で最も重要な挑戦だ。

新しいスポーツには、初代世界チャンピオンになることを夢見るドライバーがたくさんいた。でも、最後に最もがんばって働き、賢明な戦略で、目標に向けてすべてが噛み合ったのは僕のチームだった。僕らは計画を立てて、シーズンを通して細かなターゲットをいくつも掲げた。リスクを計算し、新しいことにもトライしながら違う考え方にも目を向けた。夢を共有し、共通のゴールを掲げ、そして団結してそこに辿り着いたんだよ。



2003年にWRCチャンピオンになった時は、表彰式の後、トロフィーを家に持ち帰らなかった。数週間前、自宅のワークショップで、世界チャンピオンと40回目の誕生日を一緒に祝うパーティを開いたんだ。妻のパニラと息子のオリバーから、2003年のトロフィーのレプリカを贈られた。11年の間、トロフィーを持ち帰らなかったことが少し心残りだったんだけれど、オリバーとパニラからのサプライズは最高だったよ!

僕にとって、すべてはトロフィーのためにある。僕は現役中は、めったに果たしたことを振り返ったりしない。いつも前だけを向いている。でもいつか、例えば僕が引退でもすることになったら。その時には、自分が成し遂げたことを振り返りたくなるだろう。2014年に手に入れたものの中でも最も名誉あるひとつが、年末にロンドンのオートスポーツアワードで受賞したライフタイム・アチーブメントアワードだ。

世界タイトルを祝うのは、とても特別なこと。最後に夢を叶えた時から11年が過ぎた。9月、イタリアでタイトルレースに終止符を打った時、僕は周りにで支えてくれた友人と一緒に、最高の形で祝福しようと決めたんだ。そして自宅のあるトルスビーのワークショップに、友人や愛する人、知人たち220人を招待した。 本当に感慨深い夜だった。

今は、朝起きるとすごく違った気分を感じる。いつも通り、7時頃に目を覚ます。いつもはバスルームに行って鏡を眺め、自分に言い聞かせる。一生懸命がんばれば、自分の立てた目標を達成することができる、と。何年も前に最愛の母が僕に教えてくれたように。笑って、自分をイメージすることは、戦っている時間と同じくらい価値がある。人生の冒険には苦難もつきもの。だからこそ、喜びも最大に味わえるんだ。

2014年も、もう過ぎ去った日々。自分のキャリアの中でも上々の一年だった。世界ラリークロスでは世界タイトル、勝利5回。さらにモンスター・スーパー・チャージ賞(RXファイナルで第1コーナーを最初に入ったドライバー)に、非公式のイベントでも4回勝利を収めた。そして、僕の息子、オリバーもクロスカートで同じくらい活躍を収め、北欧、スウェーデン、ノルウェーと三冠を達成した。優勝回数は9回と、ちょうど僕と同じだ。

2015年、僕のプランは世界ラリークロスタイトルを防衛すること。2015年もタイトルを獲得できると保証するのは難しいけど、目標のために綿密なプランを立てている。2014年に世界タイトルを獲得したことで、僕はより勝利にどん欲になっているんだ。

レースで勝利することとタイトルを獲ることは、僕にとっては同じこと。ラリークロスでの2014シーズンを通して、僕はモータースポーツでのパーフォマンスがより成熟したと110%確信している。だから、もしいいオファーがあれば、WRCでも何戦か走ってみたりして、なんて考えてもいる。XゲームでGRCのドライバーと腕試しもしてみたい。そして、レース・オブ・チャンピオンズでも勝ちたい。クリスマス前の、バルバドスでの経験は本当に素晴らしいものだった。レース・オブ・チャンピオンズは、最高のイベントだよ! 主催者のみなさんと、最高の経験を贈ってくれたモータースポーツの仲間達に感謝している。そして、最高に刺激的なコンビネーションでネイションズカップでトップを獲得したチームメイト、トム・クリステンセンにも。

でも、2015年の目標で僕が一番に掲げるのは、ラリークロスでの王冠を守ること。これだけ!

あと11ヶ月後には、その結果が分かる……

2015年がみなさんに幸多いシーズンになりますように。
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