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ラリーへの復帰で注目を集めるランチア・イプシロン・ラリー4HFでの参戦を表明した初のチームが登場した。MSムナレットは、2025年のジュニアERCに、マッテオ・ドレット、トォッカ・カウッピネン、ジャスパー・バへルのドライバーズラインナップで挑む。
ドレットは、現イタリアジュニアチャンピオンの21歳。ガスレーシング、ACIチームイタリアが支援するタイトル特典を行使してERC参戦に乗り出す。
1月に開催されたフィンランドラリー選手権アークティック・ラップランドラリーにトヨタGRヤリス・ラリー2で参戦し、カッレ・ロバンペラ、エサペッカ・ラッピを下して史上最年少の18歳で優勝を飾ったカウッピネンも、初めてのジュニアERC参戦に臨む。ラウティーオ・モータースポーツの若手育成プログラムの支援を受けるカウッピネンは、スパルコ・イタリアラリー選手権の2WD部門にもドレットとともに参戦し経験を積む。
ドレットのコ・ドライバーは、ERCとイタリア選手権の参戦イベントのなかでアンドレア・ブドイアとシモーネ・ペレグリーノが交替で担当する。カウッピネンのコ・ドライバーは、ベリ‐ペッカ・カウッツネンが務める。
エストニア出身のバへルは、ERCイベントとして開催された2024年のラリーエストニアでジュニアERC優勝を獲得。3月上旬に18歳になったばかりで、チーム・エストニア・オートスポーツのトレーニングプログラムの一環としてジュニアERCに、コ・ドライバーのサンデル・プルールとともに挑む。また、イタリアを拠点とするインターナショナル・ラリーカップにも、ライト・ヤンセンと組んで参戦する。
MSムナレットのチームマネージャー、マルコ・サビーニは「マッテオ、トォッカ、ジャスパーをMSムナレットファミリーに迎えることを、心から誇りに思う。彼らのような若手ドライバーは、ラリー界の将来を示す存在。そのことに自信を持っているし、我々の支援のもとで、トップレベルのコンペティターに向けての成長を続ける」とコメント。
「いずれのドライバーもすでに素晴らしいポテンシャルを披露しているので、彼らがヨーロッパのステージでどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、本当にワクワクしている。我々の目標は、ジュニアERCでトップレベルの戦いをするだけでなく、ドライバーたちがスキルを磨くために最善のプラットフォームを与えること。信じられないほどエキサイティングなシーズンになるだろう」
現ERC4、ジュニアERCのチャンピオン、スウェーデンのミーレ・ヨハンソンも今季はMSムナレットからERCに参戦。シュコダ・ファビア・ラリー2Evoで総合タイトルを狙う。
(Graham Lister)