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【編集部ブログ】新井選手が校庭を激走した理由

 

【編集部ブログ】新井選手が校庭を激走した理由

Twitterでは軽く「校庭を走ります」と書いただけだったんですが、思った以上に読者の皆さんの興味を集めたようだったので、改めてブログでご報告します。

去る6月17日、群馬県は太田市の生品小学校で、新井敏弘選手が授業の講師として授業が行なわれました。

この授業は生品小学校では毎年の恒例となっていて、地元群馬から生まれた世界チャンピオンとしてももちろん、海外をまたにかけて自分の力で戦い抜く姿やその言葉から学ぶためのものだそうです。総合学習の授業の一環ですね。

もともとこの太田市には富士重工業の群馬製作所の本工場や、レガシィ、インプレッサなんかを作っていて、一般客の見学も可能な矢島工場なんかがある、まさにスバルのメッカ。本工場の住所なんて「太田市スバル町」っていうくらいで、街もスバル車ばっかりという街です。

だから、子どもたちも社会科見学で必ずスバルの工場を見学しているそうなんです。保護者にもスバルの関係者も多いからこそ実現できた企画です。「うちの小学校にも……」なんて思っても実現は難しいことはご理解くださいね。



子どもたちの質問に丁寧に答える新井選手。「レーサーになりたい子!」という逆の質問に手を上げた子はゼロ……。ちょっとさみしいですね……。

デモラン後は子どもたちの新井選手を見る目がキラーンと変わります。まあ、小学生には世界チャンピオンと触れ合える貴重さはなかなか分からないかな?

授業では、世界チャンピオンである新井さんの講義、子どもたちからの素朴な質問など、なんともほのぼのする内容でした。ラリー車に関する興味や、自分たちと同じ頃の新井選手のことなど、興味は色々です。

で、メインイベントはグループNラリーカーでのデモラン。しかも走るのは校庭です。毎年若い女性の先生を隣に乗せて、派手なドーナツターンで校庭に溝を掘ります(笑)。今年は久万高原ラリーでゼロカーとして走ったマシンをそのまま持ち込んでのドライブ。基本的には6年生を対象とした授業ですが、デモランの時間になるとベランダに各学年の子どもたちが集合。さらに近所の保育園の子たちも集まってきて、ギャラリーの数は数百人にも達していました。

ここ3年取材していますが、平和な校庭をラリーカーが走る姿はあまりにもリアルすぎてなんともファンタジー。でも中国ラリー選手権などでも校庭を使っていたケースもあったみたいですし、群馬のラリーのスタートを学校にするのもアリなのかも?

残念なのは、このデモランを見た後に「ねえねえ、お父さん、ラリー見に行きたい!」という声があっても、日本にはなかなか見られるラリーがないということです。ラリージャパンなどもありますが規模も金額も大きいですし、

もちろん県戦などもたくさん開催されていますが、初ラリー観戦の人や子どもたちの観戦を考えているラリーではないですし…。ラリー大国群馬だけに、もっと気軽に見られる小さなラリーがあって、学校で感じた興味やわくわくした気持ちを持ち続けられる環境があれば、第2、第3の新井敏弘が生まれるかもしれないですよね。

ともあれ、当の新井選手は、今週末ベルギーで開催されるIRCイプルーラリーのために、今日あたり出国する予定とのこと。FIAシードのため出走順は6番手。我が群馬…もとい日本のヒーローの活躍に期待しましょう!

IRCイプルーラリーの公式サイトはこちら
http://www.ypresrally.com/



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