ERC第7戦チェコ・ラリー・ズリン(ターマック)は8月28-30日、チェコ東部にある産業都市、ズリンを拠点に開催される。ナローだが高速の難関ターマック戦であるズリン戦は、グリップ変化が激しい上に、季節柄、天候も不安定なために、トリッキーな展開になりそうだ。
ラリーは28日にセレモニアルスタートを行った後、夜にズリン市街地のショートSSを3回ラップするSS1を走行。翌29日は、4SSを2回ループする8SSの構成だ。最終日30日のレグ2は、イベント最長の23.01kmを含む3SSを2回ループする設定。計15SSの総ステージ走行距離は229.21km、リエゾンを含む総走行距離は645.41kmだ。
開催45回を迎えるズリン戦には、併催されるチェコ国内選手権も合わせ、143台のエントリーが集まった。カーNo1は、WRCドイツでWRC2部門優勝を果たしたばかりのヤン・コペッキー(シュコダ・ファビアR5)。コペッキーは、チェコ選手権でのタイトル確定もかかっている。今季のERCも残り4戦、舗装はこのズリンを含め2戦となっているだけに、選手権リーダーのカエタン・カエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)、WRCドイツでは部門5位に食い込みERCでも首位奪回を目指すクレイグ・ブリーン(プジョー208 T16)と、シリーズ強豪勢も名を連ねている。 エントリーリストには、日本の川名賢も、フォード・フィエスタR2で名を連ねている。2013年の全日本ラリーJN3チャンピオンである川名は、今季フランス選手権イベントに一戦参戦した後、イプルーに続き2度目のERC参戦を迎える。コドライバーは引き続き、市野諮が務める。8月24日に渡欧、26日にはドキュメンテーションを済ませ、用意万端の川名。前戦はマシントラブルでリタイアとなっているだけに、心機一転、ERC随一の名門イベントでの活躍を期待したい。