ERC第8戦キプロス・ラリー(グラベルとターマックのミックス)は9月26日、レグ1に設定された8SS・108.90kmの走行が行われ、選手権リーダーのカエタン・カエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)が7SSでベストタイムを刻む圧倒的な強さを誇り、2分以上のギャップを築いての首位で折り返した。
選手権ライバルであるクレイグ・ブリーン不在の今戦で一気にリードを広げたいカエタノビッチは、スタートを前に体力トレーニングを積んでくるほど気合いが入っていた。スタート後も、気温30度に達する暑いコンディションの中でも高速スムースなステージを快走。あまりの猛プッシュで、オーバーコントロールになる場面もあるほどハードに攻めた。
「素晴らしい一日になったよ」とカエタノビッチ。
「午前中はいい走りができたし、午後もミスは2回だけ。ここでは、道のキャラクターがどんどん変わるから正確に道を把握するためにもフィーリングをつかむことがとても重要だ。明日のステージは格段に速いから、計画を変えてあまりアタックしないようにするかもしれない」
今戦でカエタノビッチの強敵になると見られていたアレクセイ・ルキヤナク(フォード・フィエスタR5)は、予選ステージでセカンドベストをマークし、この日の走行順は15番手を選択。しかし、開幕SSの終盤でパワーステアリングが効かなくなるトラブルに見舞われる。日中サービスでステアリングラックを交換したものの、今度は電気系の問題が発生し、この日はほとんどパワーステアリングなしでの走行に。この日は総合8位での折り返しとなった。
ERC2では、この日トップで折り返したクリストス・デモステノウス(三菱ランサーエボリューションIX)が、SS4では総合でのサードベストタイムを刻み総合順位でも5位に食い込む活躍を見せた。レグ2は8SS・95.52kmが設定される。