ERC第10戦アクロポリスラリー(グラベルとターマックのミックス)は10月10-11日、ルートラキを拠点に開催される。
ギリシャ国内の経済不安で開催が心配されたアクロポリスラリーも、海運会社のシージェッツがタイトルスポンサーとなり、無事に開幕を迎える。今戦には、ポイントスタンディングスのトップ6が集結する。
今季のERCも残すところあと2戦。タイトル争いは、前戦キプロスの勝者カエタン・カエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)と、クレイグ・ブリーン(プジョー208T16)が激しい戦いを展開している。カエタノビッチはキプロスが今季2勝目だがポディウムフィニッシュは6回目。現在シリーズトップに立っているが、2位のブリーンとの差は62ポイントで、ベスト7戦の合計ポイントで争われるタイトル争いの面では、まだ油断できない。
そのブリーンは、昨年のアクロポリスを制しており、今年はもちろん連覇を狙ってくる。シーズン前半だけで3勝をマークしているが、後半は不運が続いた他、キプロスは欠場しているため、カエタノビッチの先行を許した。さらにアレクセイ・ルキヤナクはリエパヤ、キプロスでは一時首位にも立っていた他、エストニアでは三菱ランサーエボリューションXで総合優勝を果たす快挙を達成した。開幕戦は22位から3位まで追い上げてコリン・マクレー・フラットアウトトロフィーを受賞するなど、踏ん張りの利くあきらめない姿勢は、上位の2人にとっても脅威だ。ルキヤナクはこのアクロポリスではフォード・フィエスタR5を駆る。
ロベルト・コンサニは、ルキヤナクと3位争いを展開。昨年のアクロポリスではプジョー207 S2000でトップ10フィニッシュを果たしており、シトロエン DS 3 R5でエントリーする今年は、ポディウムの有力候補の一人だ。昨年プジョー207 S2000で5位に入ったポルトガルの強豪、ブルーノ・マガリエスも、今年は208T16で再び登場。今季これまで出走した3戦で安定したパフォーマンスを見せ、現在シリーズでも5位につけている。
シュコダ勢からは、ヤロミール・タラバスがファビアS2000でエントリー。昨年のアクロポリスでは3分のペナルティを受けながらも9位に食い込んでいる。
今年のアクロポリスラリーは、計9SSで構成。10月10日に予選ステージを行った後、アテネでセレモニアルスタートを実施。そのまま、ルートラキに設定される43.41kmの開幕ステージに挑む。その後、サービスを挟んで24.33kmのステージを2回走行しこの日をフィニッシュ。レグ2には、17.93km、20.67km、18.66kmの3本を2回ループした後、20.31kmステージを1回走行して、ルートラキでフィニッシュを迎える。総ステージ走行距離は202.57km。全体の73%がグラベル、27%がターマック路面となる。