世界ラリークロス最終戦は11月29日、アルゼンチンのサンルイでファイナルが行われ、初代王者の座を決めているペター・ソルベルグ(シトロエンDS3)が今季最後の戦いを制して、世界シリーズ初シーズンの締めくくりに華を添えた。ペターは今季5勝目。
「ポルトガルでの開幕戦で勝利に始まり、このアルゼンチンの最終戦を勝利で締めくくることができて、本当に信じられない気分だよ」と喜びを表すペターは、ポールポジションからスタートしたファイナルでは第1コーナーをトップでクリアしたことで、モンスター・エナジー・スーパー・チャージ賞も獲得した。
「シリーズには才能ある若手がたくさん参戦していて、今季のドライビングレベルが高いことにとても感銘を受けた。ドーハで行われるFIA表彰式を楽しみにしているけど、その後は次のシーズンに向けてまた戦いが始まる」
このファイナルで2位に入った23歳の新鋭、レイニス・ニッティス(フォード・フィエスタST)はシリーズ3位に食い込んだ。ファイナルを5位で終えたトーマス・ヘイッキネン(フォルクスワーゲン・ポロ)がシリーズ2位。
タイトルが持ち越されていたチームズ選手権は、タイトルチャンスを残すフォード・オストベルグMSE、VWマルクルンド・モータースポーツ、チーム・プジョー・ハンセンによる三つ巴の決戦。ティミー・ハンセンとティマール・ティマラザヤノフが、ヒート2を終えた時点でポイントが足りずにプジョー・ハンセンがまず脱落。ヒート4にはヘイッキネン(VWポロ)のエンジンにトラブルが発生し、セミファイナル直前に修理に追われるなど、周辺に緊張が走った。
このセミファイナルでは、フォード・フィエスタSTのレイニス・ニッティス、アンドレアス・バックラッドが揃ってファイナル進出を決めた一方、VWマルクルンドはアントン・マルクルンドがファイナル進出を逃し、この時点でフォード・オストベルグMSEのチームズタイトルが確定した。
また、ペター率いるPSRXから参戦したマンフレッド・ストールは、セミファイナルに進出して5位フィニッシュ。総合では、13位となった。