ダカールラリー2016年大会、競技3日目となる1月5日のステージはテルマス・デ・リオ・オンドからサン・サルバドール・デ・フフイまでの664km。うち競技区間は前日の悪天候により序盤区間の路面ダメージがひどく、予定されていた314kmから190kmに短縮された。
前日、プジョー2008 DKR 16にダカール初ステージウィンを献上したセバスチャン・ローブ(プジョー)は、速いドライバーに向いているというこの日のステージで、先頭走行の砂利履き役を担いながらもミスのない走りを披露。各所に設定されている中間ポイントをいずれもトップタイムで通過し、2日連続のベストタイムでこの日をフィニッシュした。総合順位でも、2位に浮上したジニール・ドゥビリエ(トヨタ)に5分以上とその差を広げた。
「今日のステージは、とても面白かった。本当によかったよ」とローブ。
「タイムは僅差のようだったけど、ハードにプッシュした。ダカールをエンジョイしているよ。マシンのフィーリングもいいし、動きもいい。もちろん、こういう道ではいい感触が得られるが、砂漠に入ったらそうはいかない。長く暑いステージでは僕は経験がないから、違う展開になると思う」
「ハッピーだよ。昨日、今日と特にトラブルなくステージを走り切る事ができた。もしペースノートがあったら、間違いなくもっと速く走れたよ」とヒルボネン。
「雨がすごくひどくなったところがあって、見た目では洪水状態になっていた。だからとてもスリッパリーだった。この後はオフロードレースらしい道も出てくるので、楽しみにしている」
一方、前日2位につけたプジョーのステファン・ペテランセルは、この日は6番手タイム。チームメイトのシリル・デプレは10番手タイムだが、プジョー勢は4台すべてが10位以内につけている。
MINIのナニ・ロマ、オーランド・テラノバは序盤2日間、悪天候によりワイパーが効かなかったりグリップが得られなかったり、はては先行車のダストに巻き込まれるなど苦戦を強いられており、テラノバが総合23位、ロマは30位と苦しい滑り出しとなっている。
市販車部門ディーゼルクラスで戦うチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは、ニコラ・ジボンはクラスセカンドベストタイムをマークしクラス5位(総合56位)。5番手タイムの三浦昂は6位(総合57位)につけている。
なお、トラック部門は天候悪化のために、CP2以降の競技がキャンセルとなった。日野チームスガワラは、菅原照仁が前日に続き排気量10リッター未満クラスでトップタイムを連取。クラストップを守るとともに総合順位も20位に上げている。また、父の義正はこの日クラス4番手タイムをマークし、クラス3位に浮上(総合47位)した。
6日のステージはサン・サルバドール・デ・フフイをスタート/ゴールする629km。うち競技区間は429km(トラックは619km、競技区間418km)となる予定。