WRCスペイン、イベント前記者会見の内容
(抜粋)
●WRCプレイベントカンファレンス出席者
イブ・マトン=YM(シトロエン・トタル・アブダビWRT)
ロバート・クビカ=RK(RK MスポーツWRT)
ダニ・ソルド=DS(ヒュンダイ・モータースポーツ)
ヤリマティ・ラトバラ=J-ML(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
Q:
イブ、まずドライバーたちの今季のパフォーマンスをどう見ているか?
YM:
マッズは非常にいい滑り出しで、おそらく後半よりも前半の方がよかったと思うが、それには理由がある。後半は重要な局面でテクニカルトラブルに見舞われてきた。彼の対応力が高いことには、我々も驚かされてきた。我々のマシンは個性的で、彼のスタイルで我々のマシンをドライブするには苦戦することは分かっていた。しかし、彼は見事に対応し、このスペインやGBでもさらに改善されるはずだ。クリスは予想通り初参戦のイベントでは苦戦したが、経験がない分、成長するしかない。しかしフィンランド以降はトップとも戦えることを見せつけてきた。自信が見られるしスピード面で問題になったことはない。トラブルは何度かあったが、常に速さを持っていた。
Q:
来季のドライバーは探しているのか?ロバート・クビカにもチャンスはあるか?
YM:
私は昨年言った通り、今でもロバートはラリーで勝てると考えている。たぶんシトロエンでなら、もっといい結果が出せるんじゃないかな。
Q:
セカンドシートをシェアするという可能性は?チームにとってフランス人ドライバーを入れることは重要事項か?決定はいつ行われる?
YM:
いま話をしているドライバーは、だいたい15人くらいかな! 少なくとも10人以上だね。フランスのマニュファクチャラーにとってフランス人ドライバーを入れることはいつでも重要なことだが、イベントに勝てるドライバーでなくてはならないし、いまマニュファクチャラーのシートでポイントを獲得できるフランス人ドライバーがいるかというと、分からない。フルプログラムを与えるのは若手のフランス人ドライバーにはプレッシャーが大きすぎる。
Q:
ではプログラムを分ける可能性は?
YM:
レギュレーションと同じように、どんなことにも可能性がある。頭の中に自分のやりたいアイディアは浮かんでいるが、それを実行するのはいつも難しい。プランはいくつかあるが今は言えない。ファイナルアンサーが決まったら言うよ! ご存知の通り、私は決断には時間をかけるタイプなんだ。
Q:
ラリーGB前には発表されるか?
YM:
GBあたりには発表できるようにしたいと思っているよ。
Q:
そして、来年はブランドも変わる?
YM:
そうだね、我々PSAグループにはプジョーとシトロエンがあり、DSシリーズがある。これがDSだと納得することはとても重要だ。最初のステップはデザイン。とても重要だ。数週間から数ヶ月かかっている。DSブランドのマネージャーも今回のラリーに来ている。
Q:
ロバート、WRCのフルシーズン、フランスでは見事なペースを見せてくれた。今季の自分のパフォーマンスをどう考えている。
RK:
もちろん、パフォーマンスという点では、かなり成長できた。残念ながらミスが多すぎたことは、理想的ではないね。シーズン序盤は、グラベルでのドライビングが昨年からかなり改善された。去年はグラベルでは何もかもが初めてだったからね。4月に初めてグラベルを走ったのは、ポルトガルの2週間前だった。ドライビングから状況が改善するのは普通だが、経験とスキルで一貫性も身につき、ミスを減らすことにもつながる。これは金で買えるものでも、勉強で身に付くものでもない。ミスを経験してそこから学び、同じことを繰り返さないようにしていくんだ。
Q:
来季については?WRCをまだ続けたいと思っているか?
RK:
それを語るのは難しい。願っていることの一つは、コンペティティブなマシンに乗ることだ。それがどうなるか、分からない。この数週間または一ヶ月のうちに考えていく。もちろん、まだ学ばなくてはならないことはあるが、WRCに残れば、もっと経験がつくし、今年の厳しい試練はもう起きないで欲しいと思うが、WRCに残るかはまだ分からない。
Q:
もし残る場合は、Mスポーツか、あるいはシトロエンに移るのか?
RK:
なぜシトロエン? 言ったように、ラリーではまだ学ぶことがたくさん残っている。とても複雑なスポーツだから、12ヶ月や15戦くらいでは学び切れない。将来どうなるかは分からない。カスタマーカーの若手ドライバーと戦うのも簡単にはいかない。いつでもできる限りベストのマシンに乗っていたい。正直、フルシーズンではなくスポットでラリーに出て、サーキットにも参戦することも考えていた。まだ分からないよ。
Q:
たぶんWTCC?
RK:
彼(イブ・マトン)は僕の考えを分かっている。WTCCに勝るものはない。12ヶ月前に話をしたので、彼は僕の意見を分かっている。僕には操作が制限されているから、自分ができる中でトップレベルで参戦したい。サーキットの方がたぶんやりやすいだろう。ステアリングへの入力は小さいし、もっと安定しているからね。グラベルではステアリングの操作が増えるので、僕には難しい。まだ何も決まっていない。すべてに可能性があるが、重要なのは自分が楽しめることをすることだ。
Q:
ダニ、このイベントではベテランだ。今季はヒュンダイで参戦するのはこれが最後になるが、開幕を控えて気分は?
DS:
僕にとって、このラリーはとてもエキサイティングだよ。もちろんスペインはいい国だし、一年で特別な時間。ステージも大好きだ。ここにいるドライバーの中では少しアドバンテージがあるね。
Q:
グラベルステージについては?
DS:
フィーリングはOKだよ。去年はシトロエンだったけど、グラベルステージでいい走りができた。ペースノートもうまくできたし、事前にヒュンダイでちょっとしたテストができた。全開で挑んでいくよ。
Q:
ちょっとしたテストというのは、何kmくらい?
DS:
さあね、800kmくらいかな! 120とか180って感じじゃないよ。普通のテストだ。でもフィーリングはとてもよかったよ。
Q:
母国戦での戦略は?
DS:
スタートからハードプッシュしていく。今日のステージ(バルセロナ)は面白かったけど、本格的なラリーは明日(金曜日)からだ。最初からハードにプッシュしていきたいね。
Q:
バルセロナの中心地にステージを設定するのは素晴らしいことだ。
DS:
スペクテイターにとっては最高だね。たくさんの人がステージにいける。ファミリーも、仕事帰りにも行ける。行くのが難しい山の中で行われるようなラリーじゃないからね。ここでマシンがスライドするのを見ることができるんだ。いいよね。
Q:
来季については?
DS:
まだ分からない。交渉が始まってからだね。まだ何も進んでいない。
Q:
フルプログラムを望んでいる?
DS: