フォルクスワーゲン・モータースポーツは、2017年から導入されるWRカー新規定に準じたポロR WRCのイメージパースを公開した。
よりパワフルで豪快なマシンになると見られている2017年規定のWRカー。新世代のポロR WRCでは、エアリストリクターが現在の33mmから36mmに拡大されることにより、現行型よりもおおよそで60馬力アップとなる380馬力を発生するとしている。さらに、駆動系では、電子制御センターデフの使用が認められる。現行より50mmワイドでありながら25kgも軽量、エアロダイナミクスの自由度は格段に高まる規定に準じ、チームのデザイナーは外観のコンセプトを設定し、それに合わせたイメージイラストを発表した。リアウイングは大型化し、拡幅に合わせてバンパーやフェンダーもワイドになっている。2017年規定の最低全長は3900mm、最低重量は1200kgから1175kgに引き下げられている。
3世代目となるポロR WRCの開発がスタートしたのは、FIAが次世代WRカーの規定を発表した2015年夏。以来、現行型のシャシーで鍵となるコンポーネンツのテストを行い成功を収めたことから、2017年マシンの開発は、いよいよ核心となる段階に入ったという。
「2017年規定には、技術面でWRCに目覚ましい革新をもたらす要素が多分に盛り込まれている」とフォルクスワーゲン・モータースポーツのディレクター、ヨースト・カピートはコメント。
「将来のWRカーは、各チームがここ何年間で蓄積してきた経験のすべてが投入される。格段にダイナミックでありながら、同時に安全性も高い。次世代のポロR WRCの開発については、いつもどおり丹精を込めて取り組んでいる。現シーズンから来季にかけて鍵となるのは、ここまでの2世代のポロR WRCと同様、2017年型のポロR WRCでも成功を収めることができるように最善を尽くすことだ」