WRCでは、2015年ポルトガルから今季第3戦メキシコまで12戦に渡り勝利を続けているフォルクスワーゲン・モータースポーツ。次戦アルゼンチンは、未だチームが勝利を収めていないイベントとあって、連勝記録を伸ばすことにも一層気合いが入っているようだ。
特に昨年は、3台がすべてリタイアという屈辱を味わった一戦。3連覇王者のセバスチャン・オジエにとっても、勝利を味わったことのない数少ないWRC戦の一つだ。「ラリーアルゼンチンは、カレンダーで唯一、僕とジュリアンが勝ったことのないラリー」とオジエ。
「今回も一番最初にコースを走らなくてはならないため、今年も簡単には行かないが、何であれベストを尽くす。特に苦手としている訳ではないが、天候はトリッキーで、深い霧が出ると視界が奪われる。路面もメキシコに比べれば格段にソフトなので、ドライビングスタイルを大きく変えなくてはならない」
開幕2戦でノーポイントに終わった後、前戦メキシコでは、今季初勝利、初ポイントを獲得したヤリマティ・ラトバラは、ここからタイトル争いを仕切り直しだ。
「メキシコで勝ったことで、ようやくシーズンを迎えた気分になった」とラトバラ。
「悪い流れを帰るために、アルゼンチンでも勢いを維持しなくてはならない。今年は、昨年よりもステージ数は多いが距離は短い。僕はこのコンセプトの方が好きだ。新旧のステージが折り混ざっているのもいい。全体の4分の1は新しいステージだから、新たにペースノートを作らなくてはならないが、それは誰にとっても同じだからね」
昨年のメキシコでは度重なるトラブルに見舞われた末に、パワーステージでリタイアを喫したアンドレアス・ミケルセン。今年はポディウムフィニッシュを狙う構えだ。
「去年は本当にアンラッキーだったが、今年狙うのは一つ。ポディウムに上がることだけを考えている」とミケルセン。
「簡単にいくことではないが、ラリーアルゼンチンは本当に好きなラリーだ。いつも速さは出せているが、いいリザルトを収めたことがない。今年はその流れを変えなくては」