WRC第4戦アルゼンチンは、すべてのスペシャルステージを終えて、ヒュンダイのヘイデン・パッドンがWRC初勝利を獲得した。総合2位にはフォルクスワーゲンのセバスチャン・オジエ、3位は同じくフォルクスワーゲンのアンドレアス・ミケルセンが入っている。
この日設定されたステージは、SS16〜18の3SS。SS走行距離は合計55.28kmと短く、すでにデイ2を終えた段階で首位パッドンに29.8秒差をつけられていた2番手のオジエは、2番手をキープする考えであるとコメントしていた。しかしステージが始まると、先頭走者のハンデから解放されたオジエは猛然とスパート。それまでの鬱憤を晴らすかのようにSS16で2番手タイム、SS18ではベストタイムをマークし、首位を行くパッドンにプレッシャーをかける。一方のパッドンは、SS16でヘアピンをクリアする際にエンジンストールに数度見舞われタイムをロス。続くSS17ではSS3番手タイムを獲得するも、ベストタイムのオジエから19.8秒遅れと、一機に差を縮められてしまうことに。SS16を終えて、ふたりの差はなんと2.6秒にまで縮まっていた。 そして迎えた最終SS。注目のオジエは、暫定SSベストのダニ・ソルド(ヒュンダイ)から0.5秒遅れの13分19秒7というタイムを記録した。続いてパッドンがフィニッシュ。オジエを11.7秒上まわるベストタイムで、念願のWRC初優勝を飾ってみせた。パッドンはパワーステージのボーナスも獲得し、自身の初勝利に華を添えた。総合2位はオジエ、3位はミケルセンとフォルクスワーゲン勢が続き、以下4位にソルド、5位はMスポーツのマッズ・オストベルグ、6位にヒュンダイのティエリー・ヌービルというオーダー。シトロエンDS3 WRCを駆ったマルコス・リガトは7位に入った。
次戦の舞台は再びヨーロッパへ。第5戦ポルトガルは5月19〜22日という日程で開催される予定となっている。
順位 | ドライバー | マシン | タイム/差 |
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1 | ヘイデン・パッドン | ヒュンダイi20 WRC | 3:40:52.6 |
2 | セバスチャン・オジエ | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | +14.3 |
3 | アンドレアス・ミケルセン | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | +1:05.2 |
4 | ダニ・ソルド | ヒュンダイi20 WRC | +1:17.1 |
5 | マッズ・オストベルグ | フォード・フィエスタRS WRC | +4:56.7 |
6 | ティエリー・ヌービル | ヒュンダイi20 WRC | +9:29.5 |
7 | マルコス・リガト | シトロエンDS3 WRC | +9:39.2 |
8 | エリック・カミリ | フォード・フィエスタRS WRC | +10:16.0 |
9 | ヘニング・ソルベルグ | フォード・フィエスタRS WRC | +10:48.5 |
10 | ニコラス・フックス | シュコダ・ファビアR5 | +24:42.8 |