WRCアルゼンチン・ポスト会見「キャリアを1ステップ上がった日」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCアルゼンチン・ポスト会見「キャリアを1ステップ上がった日」

©Hyundai Motorsport

WRCラリーアルゼンチンのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。3連覇王者のオジエを相手に、真っ向勝負で打ち破り、WRC初勝利を収めたパッドン。その喜びを清々しく語った。

●WRCポストイベントカンファレンス出席者
1位:ヘイデン・パッドン=HP(ヒュンダイ・モータースポーツN)
1位:ジョン・ケナード=JK(ヒュンダイ・モータースポーツN)
2位:セバスチャン・オジエ=SO(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
2位:ジュリアン・イングラシア=JI(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
3位:アンドレアス・ミケルセン=AM(フォルクスワーゲン・モータースポーツII)
3位:アンデルス・ヤーゲル=AJ(フォルクスワーゲン・モータースポーツII)
ミシェル・ナンダン=MN、ヒュンダイ・モータースポーツN代表

Q:
ヘイデン、おめでとう! 素晴らしいイベントだった。WRC初勝利を収めた今の気分は。

Hyundai Motorsport

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HP:
信じられない気分だ。最後のステージの前も、ギリギリの状態だった。正直、エルコンドルを前に2秒差は自信がなかったが、1回のミス以外は、できる限り最高のドライビングだった。精いっぱい攻めた。世界最高のドライバーを相手に限界まで攻めてこのようなかたちでラリーを勝つことは、素晴らしい気分だよ。

Q:
SS16でもいくつかトラブルを抱え、何度かストールした。不安ではなかったか。
HP:
不安はなかった。コンディションはみんな同じだったからね。上の方に行くと深い霧で本当にドライビングが難しく、前方がまったく見えなかった。

Q:
ミナ・クラベロでかなりタイムをロスした。フィニッシュでは、かなり集中していたようだった。どんな気分だったか。これで勝負が終わってしまったと思ったか。
HP:
そうだね、クリーンに走れたが非常にラフだったのでマシンを気にしながら走っていた。でも、20秒ロスして、もちろん自信はあまり高くなかった。だからリザルトのことを忘れて、ドライビングをエンジョイしようと思った。いずれにしても、いつも以上にプッシュをしていたよ。

Q:
分岐点となったところはあるか。
HP:
2位で終わりたくはなかったが、カーNo20でメインチームのポイントを獲得する必要はなかったので、勝ちたかった。石に乗り上げた場面はあったが、幸いマシンが強かったので、走り切ることができた。

Q:
勝てると思った最初の瞬間はいつか。
HP:
分からないよ! 最初は、届かないと思った。フィニッシュして、画面のタイム表示を見た。でも、セブのタイムが隠れて見えなかったので、マシンの前にいるメディアを見た。でも、誰からも様子が見えなかったから、どうなっているんだい、って聞いたんだ。

Q:
初めてのWRC勝利は、忘れることはできそうにないか。
HP:
いつまでも忘れないよ。今日は、たぶん自分のキャリアでひとつステップを上がったと思う。この先も、もっと勝利を重ねたい。でも、今日は間違いなく思い出の一日だ。

Q:
母国に戻ったら、どれほどのことを果たしたのかと誇りに思うか。
HP:
ニュージーランドで支えてくれたすべての人々に感謝しなくてはならない。時差が激しいなかで、みんながステージをチェックしてくれていることを知っている。本当に素晴らしいよ。いつも母国に支えられていることを感じているし、みんながステージの中継を観てくれている。

Q:
これでドライバーズ選手権2位に浮上した。本当に素晴らしい週末になった。
HP:
この順位は予想していなかった。上位につけてポルトガルを迎えられるのは、いいね。いつも楽しめるラリーだ。でも、現実的にならなくては。自分自身、まだ成長しなくてはならない部分があり、マシンにも開発の余地が残っている。正しい方向で、ステップ・バイ・ステップで物事を進めていくだけ。

Q:

Hyundai Motorsport

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ジョン、アルゼンチンでポディウムの頂点に上がった気分は。
JK:
最高だね!

Q:
最後まで優勝争いがもつれこむ信じられない週末だった。車内では緊迫していたか、落ち着いていたか。
JK:
ずっと、かなり落ち着いていた。最初のステージの後でマイナートラブルがいくつかあったが、いい方に捉えて、まだ余裕があると思うようにしていた。それからロングステージを迎え、フィニッシュした時に、落ち着かなくてはならないと思った。そして、できることは、挑むことがすべてだと話した。そして、それが結果につながったんだから、信じられないよ。

Q:
ペースノートは完璧を求められるなかで、スタートは緊張したか。
JK:
いつもよりは少し、でもそれほどではない。もう35年もやっているからね!

Q:
セブ、総合2位で選手権ではリードを広げた。今日を終えて、リザルトには満足か。
SO:
もちろん、ハッピーだ。この週末を大きな目でみれば、ポディウムでフィニッシュして19ポイントを獲得し、差も詰めたんだ。次のラリーでの戦いが楽しみだ。長い週末だった。最初の2日間は、先頭走行だったが、今日はエキサイティングだった。自分のアプローチは一切変えなかった。今日のステージはまったく違ってラフだったから、自分の好きなコンディションとは言えなかった。常にマシンに気を配ることを考えていた。最初の2本はとてもよく、優勝も狙える状況になった。でも最後の1本で、ヘイデンが信じられないようなタイムをたたき出した。彼は間違いなく攻めていたし、僕は足りなかった。自分のなかでも初めてと思うくらいラフなステージだった。かなり荒れていた。自分のドライビングはクリーンだと思ったが、0ポイントを恐れてプッシュはしすぎなかった。彼らは見事だった。僕はコンペティターだから2位にはなりたくないが、でも今日は素直に負けを受け入れることができる。

Q:
エルコンドルは非常にラフだということを言っていた。全力で攻め切れないかもしれないと考えるなかで、あのステージの自分の走りはどうだったか。
SO:
正直、僕が全開では行かないと言ったので、みんな僕が必死ではないと考えていたのだと思う。実際そうだった。自分のアプローチは変えたくなかった。今日の午前は、滑り出しは慎重だった。コンディションは激しすぎて、視界もすごく悪く、道には大きな石がたくさんあった。このコンディションでプッシュするのは、自殺行為だ。だから、滑り出しがあまりよくなかった。最初のステージではヘイデンから離され、2本目はかなりよくなり、その時点で2.6秒は行ける感じだった。最後のステージでは、自分が遅いという感じはなかったが、自分がリスクをすべて負ってはいないと分かった。でも、11秒ロスしていたのは驚いた。相手が必死で攻めたのだと分かった。もしもう一度走れと言われても同じことをすると思う。選手権争いの点では、今回のポイントで十分ハッピーだ。

Q:
ジュリアン、アルゼンチンを終えて今の気分は。
JI:
素晴らしいイベントだったから、来年は2回旅行に行こうかと思う。ひとつはアルゼンチンに旅行者として。昨日から今日にかけてのステージは、本当に景観が素晴らしかったからね。あそこをドライブするのは、本当に素晴らしいし。もう一カ所はニュージーランドだ。彼らが何を言っているのか分からないから、練習しなくちゃ!

Q:
今回のラリー、コ・ドライバー側としてはどんな展開だったか。
JI:
レッキの時からかなりラフだと僕は言っていたので、コ・ドライバーとしてはラリーの前に少し、緩める場所を入れたのが良かった。去年はキャリアのなかで初めて、背中に痛みを感じたからね。体力的にも、かなりラフだったと言えるよ。

Q:
アンドレアス、アルゼンチンで初めてのポディウムフィニッシュだ。イベント前に戦略を立てていたが、それがうまくいった。満足か。
AM:
そうだね、間違いなくうまくいった。メキシコが0ポイントに終わり、このイベントでステップアップしてポイントを獲得して、選手権争いに復帰しなくてはならないと思っていた。今回は、安全なアプローチで臨んだ。これまでのこのラリーでのリザルトを振り返れば、いろいろなことが起きている。ようやく3位で走り切ることができた。ずっと、ダニからプレッシャーを受けていた。週末ずっと、タイムを獲ったり獲られたりしていた。今日はできる限り彼との差をコントロールするべきだと感じ、リスクを負わずにうまくできた。3位はいい結果だし、このラリーでラリー2を使わずに済んでいい気分だよ。

Q:
頭のなかでは少し慎重だったか。
AM:
もちろんだ。今日の午前は、とてもトリッキーなコンディションだった。霧も深かったし、自分たちもミスをした。8、9秒止まったので、ダニとの差が詰まるだろうと思った。霧の中でかなりプッシュしてタイムを取り戻したが、エルコンドルはすごくラフだった。あんなステージ、これまでに見た事ないよ。最後のステージはダニもプッシュしてくるだろうと分かっていたから、あまりタイムをロスせずに安全圏内のペースを維持しようと努めた。

Q:
ポルトガルでは優勝を目指してプッシュするか? それがここでの戦略だと言っていたが。
AM:
去年のポルトガルは、いいラリーができた。今年も同じフィーリングがつかめると思う。ステージもあまり変更はないから、経験が活かせる。すごく楽しみにしているよ。

Q:
アルゼンチンでの経験はどうだったか。楽しめたか。
AJ:
もちろん。予想どおりラフだった。本当に楽しい週末だった。トップ争いには絡めなかったが、計画どおりには進んだ。アンドレアスが言ったように、メキシコの結果を受けて軌道を修正しなくてはならなかったし、うまく計画どおりに進められた。最終的には、それがいい結果につながった。

Q:
WRC3部門で参戦経験があったが、WRCへのステップアップに対応できているか。
AJ:
馴染んでいるし、アンドレアスと一緒にどんどん成長している。モンテカルロラリーの後から、フィーリングがとてもいいと感じている。

Q:
ミシェル、本当におめでとう。ラリーアルゼンチンの感想は。

Hyundai Motorsport

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MN:
もちろん、特別な週末になった。メキシコと今回のアルゼンチンの間に、たくさん作業を続けてきた。少し改良できた部分もあったので、何としてもポディウムに上がりたかったし、もちろん勝てたことはなおうれしい。ヘイデンは本当に素晴らしい仕事をしたと思うし、マシンが向上したことは我々にとってもいいことだ。

Q:
今年のラリー運営についてどう思うか。
MN:
拍手を贈るべきだと思う。今年は素晴らしい運営だった。ステージの安全が保たれていたのは、とてもよかった。少なくとも、それができるということが表れていた。去年以降、必死に取り組んだのだと思う。すべてのステージで安全が確保されることは、我々の仕事にとって一番重要なことだ。
SO:
口を挟んで申し訳ないが、素晴らしい仕事をしたFIAとミシェル・ムートンのことも讃えたい。彼らはとても努力して、セーフティや観客の管理に関して昨年とは見違えるようになった。素晴らしいよ!



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