APRC第4戦マレーシアは8月16日、レグ1-bに設定された7SSの走行が終了。今戦から始まるアジアカップ部門では、2012年王者でタイトル奪還を狙うクスコレーシングの炭山裕矢(スバルWRX STI)が、戦闘力で上回るS2000マシン一台を抑えてのカップ2位につけた。
前日夜に行われたスーパーSSでは総合3位、カップ2位につけた炭山。首位につける昨年のAPRCチャンピオン、ガウラブ・ギル(シュコダ・ファビアS2000)との車両性能差をドライビングで詰めることは現実的には難しいが、天候や路面変化の激しいマレーシア戦は、完走することも難しい一戦。上位に何かが起きた時にすぐに首位に浮上できる位置につけておくことが、炭山が狙える唯一の戦略だ。
そのことをしっかり自覚している炭山は序盤から堅実にステージをクリア。それでもファビアS2000で今季フル参戦する徐俊は実力で押さえつけ、1分40秒の大差をつけてこの日を2位で折り返した。炭山はイベント総合順位でも2位につけている。
一方、APRCの総合部門では波乱が続き、昨年のプロダクション王者、サンジェイ・タクル(WRX STI)が転倒し、スペクテイターからの助けを借りて復帰する場面も。さらに選手権リーダーでこの日も首位を快走していたヤン・コペッキー(ファビアS2000)もSS5でリタイアを喫した。この結果、ギルは総合でも首位につけている。
レグ2には3SSを2回ループする構成で、計78.62kmのSSが設定される。