様々なドラマが生まれたWRC第4戦アルゼンチンだったが、まったくトラブルなしで全ステージを走り切ったにもかかわらず、マッズ・オストベルグは総合5位に終わった。今季はMスポーツに復帰し、メキシコ終了時点ではドライバーズ選手権2位にもつけていたが、アルゼンチンでは自分自身は順調だったがタイムにつながらない不満を訴えており、ライバルチームのワークスドライバーと台頭に張り合うには、フォード・フィエスタRS WRCのパフォーマンス向上が不可欠と考えているようだ。
タイムが出ない状況に、ドライバーの問題か、マシンの問題かと問われたオストベルグは「答えるのは難しいが、自分の考えでは、フォルクスワーゲン、ヒュンダイと戦うには、もっとマシンの力が必要だ。ポルトガルにはシトロエンも出てくるしね」とコメントしている。
オストベルグは2011年から3年間、アダプタ・ワールドラリーチーム、カタールMスポーツ・ワールドラリーチームで、フィエスタをドライブしている。
「これまで何戦もラリーを戦ってきたので、自分がよかった時、悪かった時は、自分で分かる。今回は、すごくいい走りができたステージでも、タイムは上位に遠く及ばなかった」とオストベルグ。「メキシコやスウェーデンを終えた時にも、同じ感じがしていた。ものすごくいい走りができたのに、まったく張り合えていない」
Mスポーツ代表のマルコム・ウィルソンは、今回のアルゼンチンでのチームのパフォーマンスについて「残念な内容」と表現しており、オストベルグが懸念している案件を調査することを確約した。
「マッズはもっとタイムが出せるドライバーだということは分かっている」とウィルソン。
「オット(タナック)のタイムをみれば、マシンももっと力がある。マッズはいい走りをしていたが、タイムが出なかった。ポルトガルまでに、何が問題なのかを把握して解決策を見つけなくてはならない」