今週のWRCポーランド戦は、フォルクスワーゲン勢にとって相性のいいイベント。特にセバスチャン・オジエとアンドレアス・ミケルセンは、2014年、2015年と2年に渡って激戦を展開してきた。いずれもオジエが制してはいるが、今年もドライバーズ選手権では現在首位と3位につけるふたりをトップ争いの筆頭候補に挙げることに、疑いはない。
一方、ヤリ‐マティ・ラトバラにとっては、ポーランドではこれまであまり運に恵まれていない。ポーランドと同じく高速グラベルのフィンランドでは勝利を重ねている一方で、ポーランドではアンラッキーな展開が多い。2009年にはフィニッシュラインを目前にしてリタイア。2014年、2015年も5位止まりだ。4回目のポーランド挑戦となる2016年は、6番手スタートと走行順に恵まれており、シーズンの前半戦をいい形で締めくくりたいところだ。
今回も先頭からスタートとなる選手権リーダーのオジエだが、前戦サルディニアと比べれば、ポーランドのグラベルは不利となる要素が少ない。
「ポーランドは、毎年楽しみにしている。フィンランドと同じくらい高速ラリーだからね」とオジエ。
母国フィンランドのラリーとも比較される高速ラリーで、初めてのポディウムフィニッシュを狙うラトバラは「ポーランドは路面がややソフトだが、速さの点では非常に似ている。高速コースは自分のドライビングスタイルにも向いている」とコメント。
「ここ2年間、ポーランドでは適正な速さをつかむことに苦戦している。ポーランドではポディウムに上がったことがないので、今年はいい走りをしたいね。イタリアで2位に入った事で、自信も取り戻した。ドライバーズ選手権での流れも取り戻したいが、厳しい戦いになるだろう」
ミケルセンも、この高速コースは自分のドライビングスタイルに合うと語る。
「ポーランドのSSはとても高速。とても好きだし、自分にも合っている」とミケルセン。
「高速セクションを全開で走るためには、バランスの優れたマシンと大きな自信が必要だ。ポーランドではここ2年、2位に入っている、スタート順は3番手だが、トップ争いをしていきたい。目標はドライバーズ選手権の2位奪還。そしてセバスチャンとの差を詰めたい。簡単なことではないが、ベストを尽くしてポーランドでできるだけ多くのポイントを持ち帰りたい」