WRCフィンランド事前情報:伝統の高速グラベルグランプリ – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCフィンランド事前情報:伝統の高速グラベルグランプリ

©VOLKSWAGEN

FIA世界ラリー選手権はシーズンも後半戦に突入。この週末に第8戦「フィンランドグランプリ」を迎える。ラリーの聖地として知られるフィンランドは、カレンダーのハイライトとなる一戦。マシンは、高速のスムースグラベルに待ち構えるクレストを、ジャンプからジャンプへと飛び続ける。ここでは、度胸と決意が試される。

ラリーの初開催は1951年で、WRC創設初年の1973年からカレンダーに組み込まれている。独特のキャラクターから、地元選手が圧倒的な強さを誇り、65回の開催のうち、54回をフィンランド人ドライバーが制している。学園都市ユバスキラを拠点とするラリーフィンランドへの挑戦は、スピードとブラインドクレストの先のポジショニングを判断するためにも、究極なまでにペースノートの正確性が求められる。ジャンプの攻略、正確なペースノート、そして恐れない強さが、フィンランドで成功を収めるための鍵となる。

エントリーリストには堂々81台が名を連ね、うちワールドラリーカーが21台というのはシーズン記録。WRC2にも強豪が揃うほか、ジュニアWRCには10名がエントリーする。ここには、フィンランド人としてただひとり、ユーソ・ノルドグレンが将来のラリースターとしての期待を背負って登場する。

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■2016年のルート
フィンランドでは例年、コースの変更を少なからず行ってきたが、今年は43%が新しくなっている。2015年と全く同じステージなのはモッキペッラ、サーキ、ピラヤコスキの3本のみ。ハリネン、アネコスキ‐バルトラ、パイヤラ、サーラティ、レンパア、オイッティラの6本は全くの新設だ。残りのステージも、すべて修正が施されている。

ラリーは木曜日の夜、ユバスキラの市街地ステージ、ハルジュで始まり、金曜日から林道に入る。この日は、クラシックなステージも登場する。土曜日はヤムサ地方に南下して、新登場のステージと伝統のコースをミックスした構成。伝説的な存在のステージ、オウニンポウヤもこの日に設定されている。日曜日は、いずれも新設の2本をリピート。レンパアが最後に使用されたのは1999年。オイッティラは1994年以来の設定で、当時はムタネンと呼ばれていた。2回目の走行はパワーステージに指定されている。

■ラリーデータ
開催日:2016年7月28日‐7月31日
本拠地:ユバスキラ
総走行距離: 1,369.83 km
総ステージ走行距離:333.60 km (SS比:24.4%)
総SS数:24

■開催選手権
WRC
WRC2
WRC3
JWRC

■歴史
・初開催は1951年。ラリーモンテカルロの予選として始まった。
・当初は1000湖ラリーと呼ばれており、WRCが創設された1973年からカレンダーに組み込まれている。
・フィンランド人が圧倒的に強いイベントとして知られており、最多勝利記録はハンヌ・ミッコラ、マーカス・グロンホルムの7勝。



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