ラリーフィンランド、デイ2終了後の各ドライバーからのコメント。序盤からラリーをリードし、ラトバラに18.1秒差をつけての首位で初日を終えたミークは、例年激戦を極めるこのイベントでのこの展開に、驚きを隠せなかった。
[アブダビ・トタルWRT]
シトロエンDS3 WRC
クリス・ミーク/総合首位
「初日の間、ずっとリードを維持して約20秒のギャップを築いてこの日を終えられたことを、本当に驚いている。ラトバラとタナックは今日、とても速かったが、彼らがトラブルに遭った時に差を広げることができた。その時以外は、フィンランドではいつもそうであるように、ずっとバトルだった。コンマ秒差の接戦だった。自分の目標は変わることなく、できる限りの最高の仕事をすること。勝ちたくないという意味ではないが、必ずしも勝たなくてはならないというわけでもない。だから、明日も戦略を変えず、限界の範囲で自分のベストを尽くす。オウニンポウヤの2回の走行は、今年は逆方向なのでとても難しいと思う。しっかり集中したい。特に午前の走行はね」
「今晩、僕はユバスキラで一番ハッピーな男かもしれない! 今日はスタートからフィニッシュまで、マシンの中にいたすべての瞬間を楽しめた。ここにはこれまでに何度も参戦はしていたが、WRカーでは格段に速さが上がるし、フィーリングは計り知れない。もちろん、すべてが完璧だったわけではないが、たくさん学んだことがあった。特にリピート走行ではね。ラリードライバーとしてキャリアの中で、最高の1日だったと言っていいと思うよ! 総合順位でも、こんなに高いところにいることになるとは思っていなかった。ポディウムからも10数秒以内だなんて」
カリッド・アルカシミ/総合23位
「素晴らしい一日だった。最悪のトラブルを避けることに注視しながら、いいリズムでスタートできるよう戦略を立てた。マシンは思うとおりの動きをしてくれて、昨年より格段に速くなったステージもあった。さらに速くなれる感じもしている。2回目の走行は、たくさん石が出てきてマシンには厳しかったから、より慎重にドライブした」
[フォルクスワーゲン・モータースポーツ]
フォルクスワーゲン・ポロR WRC
ヤリ‐マティ・ラトバラ/総合2位
「今日は、もろ手を挙げては喜べない。悪いかたちで滑り出してしまったが、SS4でのスリップオフは、あまり大きな影響にならなかった。でも、パンクでかなりタイムをロスした。その後は自分たちのリズムを建て直し、全力を尽くした。それでも、ミークをかわすまでには至らなかった。フィンランドでは、走行順によりアドバンテージが大き過ぎる。でも、絶対にあきらめないし、限界まで攻め続け、プレッシャーを与え続ける。明日は、オウニンポウヤも設定されている。どんなことでも起こり得る。ここでは、安心できる余地などないんだ」
「問題の場所はヘアピンコーナーで、ステアリングを切るのが厳しかったから、コーナーをカットしたいと思った。それでディッチのイン側に滑り落ちてしまった。完全に自分のミスだ。それに、たぶんこのラリーの中で、一番速度の低いセクションだったと思う。でも、これは起こり得ることだった。この6戦、僕らは常に限界で走り続けてきたし、走行順のディスアドバンテージを取り戻すには、110%で攻めるしかない。最初は、それほど大変なことだとは思わず、観客たちが一生懸命、僕らを助けてくれた。あいにく、そこにはあまり観客がいなかったので、もっとたくさんいてくれたらと思う。でも、彼らの助けがなければ、決してコースに戻る事もできなかった。だからKiitos!(フィンランド語でありがとうの意)」
[ヒュンダイ・モータースポーツ]
ヒュンダイi20 WRC
「今日は、まさに真っぷたつに分かれたという感じだ。午前の1回目のループは全開までプッシュしたが、あまりリザルトは気にしていなかった。マシンのフィーリングはよかったが、トラクションを得ることに苦戦した。午後は同じアプローチで行った。マシンの能力を最大限まで引き出し、リザルトは少しよくなった。午前のループはセッティングが合っていなかったようだから、明日はまずアグレッシブに攻める。それでも、今日を終えて3位を守り切れたことはうれしい。このラリーがどれだけ過酷なのかはよく分かっているし、まだ先は長い。明日に向けて、マシンを少し調整するつもりだ」
ヘイデン・パッドン/総合6位
「残念な1日になってしまったが、トップ2以外は僅差だ。午前は難しかった。アグレッシブに行こうとしていたが、ルーズでスリッパリーなコンディションで苦戦した。あちこち滑って、ラインにとどまることができなかった。午後はもう少し楽しもうとしたが、タイムが思うように伸びないのはキツイ。でも、明日はまた争いに戻り、順位を上げていきたい」
[フォルクスワーゲン・モータースポーツII]
フォルクスワーゲン・ポロR WRC
「午前はとても順調だった。ポロのハンドリングも自分のスピードも、本当に満足した。新しいセクションでは、自分が速い場所があったことも気づいた。それで、2回目の走行では、こうしたところでは少し気を楽に攻めた。でも、戦いも激しくなっているし、3位争いを詰め切ることができなかった。明日はオウニンポウヤもある。日曜日にフィニッシュを迎える前に、やることは山積みだ」
[Mスポーツ]
フォード・フィエスタRS WRC
「本当に楽しい1日だった。これ以上にいい職場は、ほかにないよ! いい走りができたセクションも、あまりよくなかったセクションもあったが、OKだ。まだポディウムを狙える範囲につけているし、あとの2日間にもチャレンジングなステージが待っているから、何が起きても不思議ではない。プッシュを続けていく」
エリック・カミリ/総合9位
「素晴らしい1日だった。ラリーフィンランドは特別なイベントで、フランス人にとってここで速く走るのは決して簡単なことじゃない。特に初めてWRカーで走るんだからね! 今日はコンペティティブなタイムも出せたから、本当にハッピーだ。こうしたステージで安定してトップタイムを出せるようになるためには、もっとたくさん学ばなくてはならないことは分かっているが、今の段階で経験豊富なドライバーにチャレンジできることは、本当に素晴らしいことだ」
[DMACK WRT]
フォード・フィエスタRS WRC
オィット・タナック/総合8位
「いいところもあったが、それ以外は残念な内容。それでも速さはあるので、それがモチベーションになっている。明日も走りを楽しみにしている」
[ヒュンダイ・モータースポーツN]
ヒュンダイi20 WRC
「まとめとしては、かなり満足な1日だった。まだ改善できることはすべての部分にあるが、最新スペックのi20 WRCでの初参戦なので、当たり前だと思う。ポーランドには参戦していないので、超高速のステージでリズムをつかみ、自信を持って全開でドライブするのは難しかった。マシンに慣れてきてからは、改良も施し自分のスタイルに合わせた。唯一SS8は、着地が激しくなりフロントをヒットしてしまった。最初は問題なさそうだったが、今日の最後から2本目で右フロントのサスペンションにダメージが出てきたので、マシンをいたわりながら戻った」