WRC第9戦ドイツはデイ2のSS14までを終えて、フォルクスワーゲンのセバスチャン・オジエが首位に立ち、後続に30秒以上のリードをつけて独走している。2番手はチームメイトのアンドレアス・ミケルセン、3番手はヒュンダイのダニ・ソルド、4番手に同じくヒュンダイのティエリー・ヌービル。ミケルセンからヌービルまで4.0秒という僅差での2番手争いが繰り広げられている。
この日はSS6〜14の9SS。大会最長となる40.80kmのパンツァープラッテが2度設定されており、勝敗を分けるSSになると思われた。ウエット路面となったオープニングのSS6では前日の好調を維持してミケルセンがベストタイムを獲得。ミケルセンは総合2番手につけるオジエとの差を拡大するが、続くSS7でジャンクションをオーバーシュートしタイムをロスしてしまう。このSS7でベストタイムを出したオジエを0.2秒差で押さえ、辛くも総合首位の座は守ったミケルセンだったが、SS8でオジエに先行を許し、0.2秒差の2番手にドロップ。続くSS9では0.3秒差で再びミケルセンが首位に立つ。一進一退が続くかに思われた首位争いだったが、続くSS10は難関パンツァープラッテが待ち受ける。路面はほぼドライ。ここでオジエは後続に10秒以上の差をつけるベストタイムを獲得し、一気に総合首位に浮上してみせた。このステージではシトロエンのステファン・ルフェーブルがクラッシュし、コ・ドライバーのギャビン・モローとも病院に搬送されている。
サービスを挟んだSS11ではオジエがベストタイム。雨の影響もあり、後続はインカットで掻き出された泥に悩むこととなった。ここでミケルセンはSS4番手タイムにとどまり、オジエとの差は19.9秒に拡大。SS12、13はヌービルが連続ベストタイムでソルドとの差を3.7秒まで拡げた。
この日の最後は、パンツァープラッテの再走ステージとなるSS14。ここでもオジエは安定のベストタイムを刻み、総合2番手ミケルセンとの差を33.4秒とした。セカンドベストのソルドは、わずかながらヌービルとの差を逆転して総合3番手に浮上してみせた。ミケルセンはタイヤ選択が合わずSS4番手となり、3.6秒差でソルドに迫られる格好となった。総合4番手のヌービルと、5番手のヘイデン・パッドンとの差は3分近く離れており、オジエ、ミケルセン、ソルド、ヌービルの4人で上位を争うかたちとなっている。
ラリー最終日はSS15〜18の4SS。いずれも約15kmのステージとなっており、最後まで目の離せない戦いが続きそうだ。
順位 | ドライバー | マシン | タイム/差 |
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1 | セバスチャン・オジエ | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | 2:25:10.5 |
2 | アンドレアス・ミケルセン | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | +33.4 |
3 | ダニ・ソルド | ヒュンダイi20 WRC | +37.0 |
4 | ティエリー・ヌービル | ヒュンダイi20 WRC | +37.4 |
5 | ヘイデン・パッドン | ヒュンダイi20 WRC | +3:33.9 |
6 | マッズ・オストベルグ | フォード・フィエスタRS WRC | +4:06.4 |
7 | エサペッカ・ラッピ | シュコダ・ファビアR5 | +7:16.2 |
8 | ポンタス・ティデマンド | シュコダ・ファビアR5 | +7:43.2 |
9 | ヤン・コペッキー | シュコダ・ファビアR5 | +8:26.1 |
10 | アルミン・クレマー | シュコダ・ファビアR5 | +8:44.5 |