ラリードイツ、デイ3終了後の各ドライバーからのコメント。砂利掃き役から解放され舗装戦で勝利を収めたオジエ。くしくもチームボスであるヨースト・カピート帯同の最後のラリーとなり、恩師への感謝の気持ちを明かした。
*()内は総合順位の前日比
[フォルクスワーゲン・モータースポーツ]
フォルクスワーゲン・ポロR WRC
「乾き切った時間を経て、またポディウムの頂点に戻ることができて最高の気分だ。ラリードイツでの連覇を果たして、天にも昇るような気持ちだ。母国での勝利は、チームにとって極めて重要。ジュリアンと僕も、タイトル争いに向けて最高の流れになっている。それに、僕らのボス、ヨースト・カピートへ送別に最高のプレゼントを贈ることができて誇りに思う。チームボスとして彼がいたことは本当に素晴らしかったし、WRCでフォルクスワーゲンにもたらしたような成功を、F1でも収められるよう願っている。ここではどうしても勝ちたかったから、この週末は簡単ではなかったが、モチベーションはいつもより高かった。天気も常に変化していて、予想するのが難しかった。ライバルたちにもなかなか大差をつけることができず、特にパンツァープラッテでのタイムはかなり接近していたしね」
ヤリマティ・ラトバラ/総合48位(↑)
「チームメイトのセバスチャン・オジエを祝福したい。選手権争いではフォルクスワーゲンに貴重なポイントをもたらした。僕にとっては、今回のラリーは残念ながら早すぎる段階で勝負から脱落してしまった。金曜日のギアボックスダメージで、マニュファクチャラーズ選手権8位が精いっぱいだった。パワーステージでの2ポイントが、ささやかな慰めだが少なくとも何かは残した。もちろん、もっと上を目指していたから、普通勝ったイベントだから、またポディウムでのフィニッシュを目指す」
[ヒュンダイ・モータースポーツ]
ヒュンダイi20 WRC
「信じられないほどの接戦だったが、今季初めてポディウムに上がることができてうれしい。今年はメキシコ、アルゼンチン、ポルトガル、サルディニアで4位と、何度も目前に迫っていたので、ついにそれが果たせて最高だ。フィンランドに参戦することができなく絶望していたので、今回の参戦ではいいパフォーマンスを見せたかった。トリッキーなコンディションで簡単には行かなかったが、集中を維持してきたので、この2位はその結果として完璧だ。マシンはトラブルなく動いてくれたし、チームも自分たちの仕事を全うしてくれた。みんなが必死で努力してきたので、トップ3に2台が入ったのは見事なリザルト。特に母国でのラリーだからね」
ティエリー・ヌービル/総合3位(↑)
「スリリングな2位争いだったし、僕らも死力を尽くした。3位でもハッピーだし、ダブルポディウムを一緒に果たすことができた。状況が複雑で予想しにくいコンディションだったから、チームにとっても格別のリザルトだ。最終日の午前は強さを見せて、パワーステージも含めて2本のステージウィンを獲得するポテンシャルを見せた。ダニから2位を奪うには至らなかったが、これ以上ない僅差だった。パワーステージでの3ポイントはいいご褒美。この週末を戦い切るマシンを準備してくれたチームのみんなに感謝したい。この次は、コルシカを狙っていく!」
[フォルクスワーゲン・モータースポーツII]
フォルクスワーゲン・ポロR WRC
「全体としては自分たちのパフォーマンスに満足しているが、リザルトを押し上げるにはあと少し運が必要だった。この週末は、難しいタイヤ選択との勝負になり、サービスでは毎回、最後の最後まで判断に悩まされた。何度も、全く違う戦略を取ったので、戦況は面白くなったが、それがいつも正しいとは限らなかった。とても速い2台のヒュンダイと2位を巡っての三つ巴の争いとなったので、日曜日もフルアタックで挑んだ。ヨースト・カピートに、最後のラリーでできるだけ最高のリザルトを贈りたかった。彼は8月いっぱいでチームを離れるが、ここまで素晴らしい時間を共に過ごした。僕とアンデルスは、ヨーストには心から感謝している。だから、最高のリザルトを目指したが、ブレーキのオーバーヒートで本領を発揮できなくなった。残念だが、選手権争いで考えれば4位もまずまずの内容だと思う」
[ヒュンダイ・モータースポーツN]
ヒュンダイi20 WRC
「順調なラリーではなかったが、ポジティブな結果で終わることができてうれしい。5位でまずまずのポイントを獲得できたし、選手権争いでは3位に浮上した。この週末、文句なしに最も過酷なターマックラリーでのドライビングを学ぶことができた。今日は少し改良を施したので、次のコルシカにも役立つと思う。最も重要なのは、チームがダブルポディウムという素晴らしい結果を残したこと。アルツェナウにいるみんなの努力が報われた」
[Mスポーツ]
フォード・フィエスタRS WRC
「エンジョイできるラリーだったが、コルシカまでに僕らには取り組まなくてはならないことがあるのは明らかだ。セットアップに向上できる部分はあるが、自分たちのドライビングにも同じことが言える。上位との差は大きく、僕らはセットアップと自分たちの自信を高めることに手いっぱいだった。基本的なセッティングは良かったが、細部については、特にディファレンシャルに改善が必要だ。コルシカで成長を見せるために、来月は必死で取り組んでいく」
エリック・カミリ/総合50位(↑)
「簡単な週末ではなかったが、たくさんの経験を積んだ。滑り出しはよくなかったが、これも人生。それを糧にして自信を立て直していかなくてはならない。それはできたと思うし、タイムも1回目の走行より2回目では格段によくなった。思い通りのリザルトではなかったが、いつも通りに100%で取り組んでくれたチームのみんなには感謝している。次はコルシカに完全集中。クリーンな走りをして、さらに成長を見せたい」