今季のWRC5戦を終えて、すべてのイベントをチームのドライバーが制しているフォルクスワーゲン・モータースポーツ。セバスチャン・オジエは3勝して選手権ポイント112でドライバーズ選手権トップ。前戦アルゼンチンを含む2勝で88ポイントを重ねたヤリマティ・ラトバラが2位で続く。
チーム代表のヨス・カピートにとっては、選手権ライバルがチームメイト同士とうれしい悲鳴だが「チームオーダーはない」と断言。ポロR WRCはまったくの同一スペックであることを強調する。
昨年のイタリア戦覇者であるオジエは「サルディニアの高速グラベルは、自分のドライビングスタイルに向いている。金曜日は、このルーズグラベルのコースを一番手で走行するのは特に難しいが、それでも優勝できるチャンスは十分にあると思っている。一番手ごわいライバルは、ヤリマティになるだろうね。彼と観客のみんなには、見ごたえのあるエキサイティングなバトルになることを約束するよ」
一方、今季3勝目を狙うラトバラは、これまでに蓄積した経験が武器。「カレンダーの中でも特に楽しみにしているラリーのひとつ。かなりナローな道で、岩や木もかなり迫っている。ドリフトできるスペースがあまりないから、慎重にならないとね。選手権前戦のアルゼンチンの勝者としては、昨年はスタート直後にタイヤを傷めて、それでも3位に入っているから、同じだけのパフォーマンスを発揮したいね」
フォルクスワーゲン・モータースポーツIIのアンドレアス・ミケルセンは、このイタリアではコ・ドライバーに昔の相棒であるオーラ・フローネを迎える。「またオーラと参戦できてうれしいよ。イタリア前に二人でテストをすることはできないが、たいした問題ではないと思う。長年、お互いを知っているし、ここのところ、少しだけご無沙汰だっただけ」とミケルセン。