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APRCラリー北海道レグ1:大差で首位のギル、ヤングと高山が僅差でアジアカップ2位争い

©Naoki Kobayashi

APRCラリー北海道、9月24日に行われたレグ1Bは、スタート前から多くのドライバーが警戒していたパンクが、戦況を分ける鍵となった。

この日、大差をつけて総合首位に立ったガウラブ・ギル(シュコダ・ファビアR5)。前戦チャイナから、マシンの仕様を大きく変えてきたチームMRFだが、北海道に何度も参戦経験のあるギルをもってしても、R5マシンで走るのは今回が初めてだ。今回は、コ・ドライバーに急遽ステファン・プレボを迎えたこともあり「ほぼ初めてづくし」と謙虚な姿勢を見せていたが、その慎重な構えが功を奏したか、この日はトラブルフリーで走り抜け、2位以下に1分24秒9の差をつけて、今季4連勝目に向けてこの日を終えた。
「一番気になっていたステファン(プレボ)とのコンビもスムースにかみ合ったので、よかった。セットアップも、ラリー中にいくつか変更はしたが、うまく行った。明日もこの調子で行きたいね」とギル。

Naoki Kobayashi

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しかし、チームメイトのファビアン・クレイムは、初参戦のラリー北海道で“洗礼”を浴びたかたちとなった。ドイツ選手権では現在シリーズリーダーに立っている成長株ドライバーだが、グラベルラリーの経験は今季のAPRC開幕戦が初めて。ここまでの3戦、ギルに続く2番手につけているのは大健闘だ。そのクレイムを手こずらせたのは、グリップの低くなったグラベル。さらに、グラベルステージでは誰もが山場と見ていたSS4のクンネイワ(20.37km)でパンクにも見舞われた。
「初めての北海道にしては、ここまで悪くない。轍がとても深く、グラベル層も厚いので簡単ではなかったけど、満足はしている。セットアップも徐々によくなっている。今晩、少し変更をした方がいいかなとは思っているけど」

さらに、3番手につけたクスコレーシングのマイケル・ヤング(スバルWRX STI)は、クレイムとまったく同じ場所でパンクに泣かされた。いずれも、マシンの右側。牛用の柵が外れ、それに引っかけたのだという。ヤングはそれでも、午前のセクションでは2番手につけていたが、午後には2度目のパンクに見舞われ、クレイムから55.1秒差でこの日を終えた。
「まずまずの出来だと思う。ファビアンとのバトルがパンクで終わってしまったのは残念だったけど、それまではよかった」とヤング。

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一方、前戦チャイナでアジアカップ2位に入った高山仁(WRX STI)は、ヤングに16.6秒差の4番手につけている。
「ヤングとのバトルを楽しんでいるが、彼はとても速いので、明日はアタックしていく。ハードにプッシュするので、今晩はしっかりペースノートをチェックする。マシンはトラブルもなく、フィーリングもいい」と高山は気合いを見せた。

今季のアジアカップは、中国、日本、マレーシア、インドの4戦での構成で、ベスト3戦のリザルトでタイトルが争われる。前戦中国ではヤングはポイント対象外マシンでの参戦だったが、ギルが首位でフィニッシュしていることもあり、カップのシリーズ争いに向けては、2015年王者の高山はこの北海道でできるだけ上位でフィニッシュしておきたいところ。最終日はアジアカップの争いにも注目が集まる。

また5番手には、高山のチームメイト、今井聡(三菱ランサーエボリューションIX)が続いているが、高山から3分、ギルからは5分以上の差がついた。
「自分のやるべきことはできたと思う。明日は、ポジションキープに徹する」と今井。コ・ドライバーのジェイソン・ファーマーは「今日は2回パンクに見舞われ、50秒近くロスしたの少し悔しいが、今の調子を続けていく」とコメント。

レグ2は、3SSを2回ループした後、3回目のSSSサミーサツナイを走行する7SSが設定。APRC部門のフィニッシュは17時40分の予定となっている。



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