黄金時代の礎となった1台
高性能4WDセダンとして生を享けたギャランVR-4は、グループA時代の到来など、偶然の重なりによってWRCの世界へと導かれることとなりました。そこでの経験は、ランサーエボリューション誕生の糧となり、やがて来たる黄金時代を築く素地を醸成させていきました。頂点へと至る道、その途上にあったものを探ります。
Rally Cars Gallery
1960年代から連綿と受け継がれてきた『ラリーの三菱』のDNA。ある時はシーンをリードし、あるいは時代に翻弄されながら、このギャランVR-4でひとつの大きなステップに到達しました。ヨーロッパのスプリントラリーで勝利を挙げることに成功し、来たるべきランサーエボリューションの時代を強く引き寄せる原動力となった1台を紹介します。
PLAYBACK the Rally Scene 1988-1992
かつて三菱のラリーシーンを担った「ギャラン」という名を受け継ぎながらも、期せずして世界の舞台に躍り出ることとなったマシンは苦難を乗り越えて戦果を挙げ、後の世にその命脈を残しました。ヨーロッパとアフリカで計6勝を挙げたギャランVR-4の戦いぶりを、迫力の写真とともにお伝えします。
インタビュー:篠塚建次郎
ギャランVR-4を駆ってコートジボワールで2勝を挙げ、日本人ドライバーとして初めてWRCでの勝利を収めた篠塚建次郎。現在はヒストリックラリーや電気自動車など多方面で活躍中の彼を清里に訪ね、「とにかく頑丈だった」というギャランとともに駆けた懐かしき日々を振り返ってもらいました。
イラストで見る、三菱ギャランVR-4 WRC全記録
当時はその大柄なボディサイズから“重戦車”とも呼ばれたギャランVR-4。三菱の最新技術が惜しげもなく投入され、89年には1000湖とRACで2勝を獲得。限られた予算ではタイトルを狙うまでにはいたりませんでしたが、ギャランで培った技術は次を担うランサーエボリューションへと受け継がれました。各年度の成績を、印象的なカラーリングのイラストとともにまとめました。