ラリースペイン、フィニッシュ後の各ドライバーからのコメント。走行順の規定でグラベル戦では思うようにポイントを稼げない逆境を覆して、カンクネン、マキネンと並ぶ4度目の世界タイトルを決めたオジエ。これまで以上に大きな意味を持つタイトルを、今年生まれたばかりの愛息へ捧げると明かした。
*()内は総合順位の前日比
[フォルクスワーゲン・モータースポーツ]
フォルクスワーゲン・ポロR WRC
「最高の気分だ! 4度目の世界タイトル、この気持ちを表現する事なんて、できないよ。カンクネンやマキネンというビッグネームを肩を並べるなんて、本当に光栄だ。フォルクスワーゲンのチームのみんなに、最大級の感謝を伝えたい。彼らがいなくては、僕とジュリアンは今日、この場に立っていなかった。一年を通して素晴らしい仕事をしてくれて、マシンも完璧だった。この週末もポロR WRCのドライブが本当に楽しかった。最後のパワーステージは、もちろんいつも以上に張りつめていた。タイトルが目前に迫っていたことはもちろん、昨年ミスしたことも頭の中にあったからね。でも、僕らはやり遂げた。レギュレーション上の難しい状況と、ライバル達も強い中での結果だ。このタイトルを、とりわけ誇りに思うよ。これで、チームや僕の奥さんと思い切り祝うことができる。家に帰ったら、小さな我が子のティムにパパが勝ち取ったトロフィーを見せてあげられる。この世界タイトルを彼に捧げるよ」
ヤリ‐マティ・ラトバラ/総合14位(↑)
「4度目のドライバーズタイトルを決めた、チームメイトのセバスチャン・オジエを祝福するよ。これで、僕と同郷のトミ・マキネン、ユハ・カンクネンと同じレベルに到達した。彼だけでなく、チーム全体の素晴らしい努力の賜だ。僕にとっての今回のスペインは、早すぎる段階で終わりを迎えてしまった。金曜日にサスペンションのダメージがあり、優勝争いのチャンスがなくなってしまった。それでも、ステージウインをマークできたし、最終的にはマニュファクチャラーズポイント4を稼ぐ事ができた。たぶんこれで、次のGBでタイトルを決める事ができると思う。もちろん、それが目標だ」
[ヒュンダイ・モータースポーツ]
ヒュンダイi20 WRC
「素晴らしい週末だったし、ファンの応援には感謝してもしきれない。今日はベストを尽くしたと正直に言えるが、どうにもセバスチャンを止めることができなかった。彼を祝福したい。チームやファンのためにも、何とか勝ちたかったが、彼は強すぎた。それでも、このコンペティティブなイベントを2位でフィニッシュできたのは、誇りに思えること。今季2度目のポディウムフィニッシュだし、必死でがんばった。グラベルでも舗装でも、フィーリングにはとても満足できた。総合リザルトを見ても、チームのみんなにとってポジティブなことだ」
ティエリー・ヌービル/総合3位(=)
「いい週末だった。このラリーで、これ以上の走りはできないと思う。今朝は慎重に滑り出した。ポディウムに上がるために、いい仕事ができたと思う。苦労はムダにならなかった。選手権ポイント15を獲る事に専念したので、ステージタイムはまずまずだったと思う。チームとしては、3台がトップ4に入ったので強さが見せられた。この勢いを、GB、オーストラリアにつなげていきたい。今年のうちに、僕らはもう少しコンペティティブなところを見せられるよ!」
[ヒュンダイ・モータースポーツN]
ヒュンダイi20 WRC
「最終日はいい形になった。ポディウムに上がる事はできなかったが、この3日間の内容には満足している。昨日の日中サービスでマシンに変更を行ってからは、改善された。今日はステージを楽しめた。2本目はいつも苦戦していたステージだったので、自分のタイムに驚いた。自分たちがいい方向に動いている事をうれしく思う。この後はグラベル戦だ!」
ケビン・アッブリング/総合7位(↑)
「スペインで自己ベストリザルトを出す事ができて、素晴らしいよ。とても有意義な週末だったし、リザルト的にはミッションは果たせたと言えるんじゃないかな。金曜日は、もう少し走行順のアドバンテージを活かしたかったが、ウエットコンディションだったので有利に働かなかった。ミックス路面のラリーでいい経験ができたし、7位という結果をうれしく思う」
[Mスポーツ]
フォード・フィエスタRS WRC
「新しい戦略が効果を現してきたので、本当に満足している。ここ2戦、必死に取り組んできた事だ。最終ステージは納得のいく走りができた。100%ではなかったが、手応えはあった。ここでまたグラベルに戻らなくてはならないのは残念だが、GBはとても楽しみにしているイベント。いつもより会期が早いので、ドライだったら最高だね」
エリック・カミリ/総合19位(↑)
「テクニカルトラブルは残念だったが、時にはこんなこともあるし、これでこの週末すべてが台無しになったわけではない。新しい経験をたくさん積めたし、舗装でのドライビングがとても向上した。ここのステージをとても楽しめたし、このフィーリングを来年も活かすことが重要だ。もちろんマシンは変わるし、ノートも変わるかもしれないが、今回の経験の上に積んでいく事ができる」
[アブダビ・トタルWRT]
シトロエンDS3 WRC
「最終日はポジティブな内容だった。SS16は視界が悪かったが、それでも他と比べていいタイムが出せた。その後もいい流れを維持して、セットアップを変えたりしながら学ぶ事も多かった。トップ10でフィニッシュできて本当にうれしいよ」
カリッド・アルカシミ/総合12位(↑)
「このラリーをトラブルなく走り切る事ができて、ハッピーだ。全体としてチームのリザルトは少し残念だが、クリスとクレイグに起きた事は、すべて経験として今後につなげていける。私のWRCシーズンはこれで終了だが、アブダビ・トタルWRTで果たせた事を誇りに思う」
クリス・ミーク/SS16でリタイア
「今日に関して語る事はあまりない。ただただ、悔しい形で終わってしまった。僕らがテクニカルトラブルでリタイアするのはとても珍しい事だが、これもレース活動の一環だ。でも、ポジティブに捉えて、前に進んでいかなくてはならない。コルシカとも少し似ているが、2015年の終わりよりもいい気分でこのラリーを終えられた。これが一番重要なことだ。僕らはもう、2017年に集中しているからね!」