WRC第13戦GBはすべての競技日程を終了し、フォルクスワーゲンのセバスチャン・オジエが今シーズン6度目の勝利を達成し、チームのマニュファクチャラーズタイトルも確定した。2位はDMACKのオィット・タナック、3位はヒュンダイのティエリー・ヌービルという順位となった。
ラリー最終日はSS17〜22の6SS。いずれも10km前後と短いステージ構成となっており、タナックにとっては逆転は厳しい状況と言える。しかし、ラリーがスタートするとタナックはベストタイムを連発。「限界までは攻めていない」と言いながらも、SS17〜SS21まで5連続でベストタイムを並べていく。一方のオジエはSS20〜21で大きくペースを落とし、タナックとの差を見計らう格好に。最終SSを前にふたりの差は16.4秒まで縮まったが、SS22の距離はわずかに7.93kmと、何かが起きなければ逆転は難しい。
最終SS、タナックは目覚ましいスピードでベストタイムを獲得し、ボーナスポイント3点の加算に成功した。オジエは着実な走りでSS5番手タイムを記録し、最終的に10.2秒差で今シーズン6勝目を獲得。フォルクスワーゲンのマニュファクチャラーズタイトルを確定させた。2位はタナック、3位にはヌービルが後続のヘイデン・パッドン(ヒュンダイ)とクリス・ミーク(シトロエン)を引き離して入った。
次戦は2016年シーズン最終戦のラリーオーストラリア。11月17〜20日にかけて、東海岸のコフスハーバーを中心に行われる。注目はヌービルとアンドレアス・ミケルセン(フォルクスワーゲン)の選手権2位争いだ。今回の3位入賞でヌービルが有利な立場にいるが、オーストラリアではふたりとも表彰台経験をもっているだけに、熾烈なバトルを期待したい。
順位 | ドライバー | マシン | タイム/差 |
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1 | セバスチャン・オジエ | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | 3:14:30.2 |
2 | オット・タナク | フォード・フィエスタRS WRC | +10.2 |
3 | ティエリー・ヌービル | ヒュンダイ i20 WRC | +1:35.4 |
4 | ヘイデン・パッドン | ヒュンダイ i20 WRC | +1:54.9 |
5 | クリス・ミーク | シトロエンDS3 WRC | +2:35.2 |
6 | ダニ・ソルド | ヒュンダイ i20 WRC | +4:02.6 |
7 | ヤリ‐マティ・ラトバラ | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | +4:28.3 |
8 | マッズ・オストベルグ | フォード・フィエスタRS WRC | +4:38.3 |
9 | ステファン・ルフェーブル | シトロエンDS3 WRC | +7:12.2 |
10 | エリック・カミリ | フォード・フィエスタRS WRC | +8:19.3 |