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WRCオーストラリア事前情報:今季最終戦となる高速&テクニカルのグラベルラリー

©Hyundai Motorsport

2016年世界ラリー選手権、最終戦の舞台となるのはオーストラリアのニューサウスウェールズ州、シドニーとブリスベンの間に位置するコフスハーバーのグラベルロードだ。開催25回目、コフスコーストでは5回目となるラリーオーストラリアは、林道や郊外のグラベル路を使う高速ステージととテクニカルステージが混在した構成。新設ステージも加わることでチャレンジ性が高まるほか、昨年よりも2ヶ月遅れの開催となるため、天気が戦況に影響を与える可能性も否めない。

シリーズタイトルは、セバスチャン・オジエ、ジュリアン・イングラシア、フォルクスワーゲン・モータースポーツが既に確定させているが、ドライバーとコ・ドライバーの2位争いは激しさを増している。さらにWRC2は、タイトル決戦も残している。現在選手権首位につけているのはティーム・スニネンだが、既にノミネート戦は終えておりオーストラリアは不出走。タイトルの可能性を残しているエサペッカ・ラッピは、このオーストラリアで優勝を決めるか2位に入れば、初タイトルを手にすることができる。

設定される23ステージのうち、4本でテレビ中継が予定されている。金曜日はディスティネーションNSWスーパーSSの2本。日曜日に行われるウェディング・ベルの2本のうち、2回目はパワーステージにも指定されている。

FIA

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■2016年のルート
木曜日夜にオープニングセレモニーが行われた後、金曜日はコフスハーバーの南部を走行。この日は、ニューリー16と、ショートのレースウェイ・スーパーSSの2本は新設で、スーパーSSは土曜日にも走行する。この土曜日には、51kmのロングステージ、ナンブッカの走行が2回含まれている。この日も金曜日同様、最後にディスティネーションNSWスーパーSSを走行する。コフス・ハーバーのフェリー乗り場周辺に設置されるステージだ。日曜日はブッカ16が新設。今季最後のラリーは、ウェディング・ベルでフィナーレを迎える。

■ラリーデータ
開催日:2016年11月17日‐20日
本拠地:コフスハーバー
総走行距離: 1040.51 km
総ステージ走行距離:312.98km (SS比:30.8%)
総SS数:23

■開催選手権
WRC
WRC2
WRC3

■歴史
・オーストラリアは1989年からWRC戦を開催。2006年までは西海岸のパースを拠点としており、スワン川沿岸に特設されるラングレーパークは、スーパーSSの先駆けとなった。
・1990年代後半には、ベストラリー・オブ・ザ・イヤーを3回受賞している。
・2009年からは、開催地を東海岸のニューサウスウェールズに移設。2年後の2011年からはコフスハーバーが拠点となっている。

■注目ポイント
・今年は昨年より2ヶ月遅れて、最終戦としての開催。
・コフスハーバーのフェリー乗り場周辺に設置されるスーパーSSは、2011年以来の設定。金曜日と土曜日の両日走行する。
・金曜日と土曜日の午前には、観戦しやすいショートSSがラレー・レースウェイに設定される。
・オスカー俳優のラッセル・クロウは、コフスハーバー郊外に農場を所有しており、2011年には敷地内の教会で結婚式を挙げている。
・コフスハーバーは、オーストラリア有数のバナナの産地であり、空気で膨らませた世界最大級のバナナに乗る「ビッグバナナ」は有名な人気の観光アトラクション。



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