WRC最終戦オーストラリアはすべてのステージを終了し、フォルクスワーゲンのアンドレアス・ミケルセンが逃げ切って今季2勝目を獲得した。2位はチームメイトのセバスチャン・オジエ、3位はヒュンダイのティエリー・ヌービルとなった。ドライバーズランキング2位はヌービル、6点差で3位にミケルセンという結果となっている。
この日はSS19〜23の5SS、57.18km。オープニングのSS19から全開アタックでベストを獲ったのはミケルセンだ。総合2番手につけるオジエとの差を2.6秒に拡げたが、まだ安全圏とは言えない。続くSS20『Bucca16』(31.90 km)は、この日唯一のロングステージ。残り6km強という短いSSが続くため、勝負をかけるならここしかない。ミケルセンは再びアタックを敢行し、ベストタイムを獲得してみせた。一方、先にステージを走っていたオジエは痛恨のスピンでタイムロスを喫し、ミケルセンに19.6秒差のSS3番手タイム。これでふたりの差は計22.2秒差まで開くことになった。ミケルセンはSS21でもベストタイムをたたき出し、総合でのオジエとの差は22.7秒に。ここでふたりの首位争いには決着がつくこととなった。ミケルセンはリスクを避けた慎重な走りに徹し、SS22とパワーステージのSS23はオジエが制することに。
最終的にオジエとの差は14.9秒となり、ミケルセンは今シーズン2勝目、自身通算3勝目を獲得した。SS3以降、一度も総合首位を譲ることなくポロR WRCをフィニッシュまで導いた戦いぶりは、ミケルセン自身の強さを示すものと言えるだろう。フォルクスワーゲンは参戦した4年間で52戦に参戦、この勝利によって通算43勝目を記録したことになる。
このラリーをもって2016年のWRCは全日程を終了。車両規定や顔ぶれが大きく変わる2017年シーズンは、ちょうど2カ月後の1月20日にスタートする。
順位 | ドライバー | マシン | タイム/差 |
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1 | アンドレアス・ミケルセン | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | 2:46:05.7 |
2 | セバスチャン・オジエ | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | +14.9 |
3 | ティエリー・ヌービル | ヒュンダイ i20 WRC | +1:12.6 |
4 | ヘイデン・パッドン | ヒュンダイ i20 WRC | +1:26.7 |
5 | ダニ・ソルド | ヒュンダイ i20 WRC | +1:28.3 |
6 | マッズ・オストベルグ | フォード・フィエスタRS WRC | +1:41.5 |
7 | オット・タナク | フォード・フィエスタRS WRC | +3:04.3 |
8 | エサペッカ・ラッピ | シュコダ・ファビアR5 | +7:32.3 |
9 | ヤリ‐マティ・ラトバラ | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | +7:56.9 |
10 | ロレンツォ・ベルテッリ | フォード・フィエスタRS WRC | +8:00.1 |