世界ラリークロス選手権最終戦の舞台はアルゼンチン。今シーズン、タイトル3連覇を逃したペター・ソルベルグ(シトロエンDS3)は優勝でシーズンを締めくくるべく、決意を固めて挑んだが、波乱万丈の一戦となった。
拠点のあるスウェーデンからアルゼンチンへの移動では飛行機の遅れに見舞われてしまったチームだが、競技に入れば4回の予選ヒートをすべてトップタイムでまとめる最高の出だしを決めた。しかし優勝ペースで迎えたセミファイナルで、ティマール・ティマラザヤノフ(フォード・フィエスタ)からヒットを受けてしまったのだ。
「この週末は、最高に自信を高めて臨んだんだ」とソルベルグ。「僕らのマシンは最高の状態だったし、今シーズンを、どうしても勝利で終えたかった」
「雨のために、主催者は予選のほとんどを日曜日に延期せざるを得なかった。周りは泥だらけだったが、コンディションがドライになり始めてコースの速度が一気に上がった。あっという間にコンディションが変わっても、僕らは最速だった。本当に自信があったし、正直、セミファイナルもファイナルも獲れると思っていた」
「セミファイナルでは、エクストロームと並んでいたが、彼はジャンプスタートによるペナルティでジョーカーラップに2回入らなくてはならなかったから、彼のことを心配する必要はないと分かっていた。自分は、スタートではエクストロームの後ろをついていけばよかったので、あまりアグレッシブにはならなかった」
「開幕ラップの序盤、左コーナーに入る時、(ジャニス)バウニマス(フォード・フィエスタ)がイン側にいて、少し接触があった。これは問題なかったが、その後、ティマラザヤノフが僕の左フロントにヒットしてきた。すぐに、ステアリングが破損した手応えが感じられた」
「こんなかたちでシーズンを終えたくはなかった、と言うのが今は精いっぱいだよ」