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ERCアクロポリス:208T16がERCデビューウィン!

 

 ERC第3戦アクロポリスラリーは3月30日、競技最終日となるデイ2の走行が行われた。前日のオールターマック路面から一転、この日はスーパーSSを除くすべてがグラベル路面での設定。ERCデビューのプジョー208T16で前日首位につけたクレイグ・ブリーンが、2位で追うブライアン・ブフィエ(シトロエンDS3 RRC)を8.1 秒差で振り切って今季初勝利。208T16に、ERCデビューウィンを献上した。

 昨年のポーランドでは、FIA地域選手権初登場のR5規定マシン、フォード・フィエスタR5でデビューウィンを飾っていたカエタン・カエタノビッチは、ブフィエと激しい2位争いを展開したが届かず、ブリーンから42.1秒遅れの3位となった。

 アクロポリスの優勝でERCポイントスタンディングスでも首位に浮上したブリーンは、この勝利を2012年のクラッシュで他界したコ・ドライバー、ギャレス・ロバーツに捧げた。また自身のヒーローであり、アイルランド人としてこれまで最後にERC戦で勝利を飾ったドライバー、故フランク・ミーガーにも言及した。

「完璧な週末だった」とブリーン。「昨日はターマックで速さを見せられたが、今日のグラベルでも同じようにいい動きが出せた。プジョー・スポールの献身的な努力に脱帽だ。フランク・ミーガーは、僕のヒーローだ。そして、ギャレスと僕が、あのアクシデントの前日、自分たち自身に問いかけたことを思い出す。あとどれくらいしたら、こういったイベントで勝てるのかなって。そして2年後、スコットのおかげで勝てることができた。本当に素晴らしい気持ちだよ。スコットは素晴らしい仕事をしてくれた」

 クレイグ・ブリーンは、今イベントのコリン・マクレー・フラットアウトトロフィーも獲得した。

 グラベルでの巻き返しを図ったエサペッカ・ラッピ(シュコダ・ファビアS2000)は4位と順位を上げることはできなかった。2年ぶりに国際格式ラリーに参戦したブルーノ・マガリエス(プジョー207 S2000)が5位、ロシアの成長株、ベイジリー・グレイジン(フォード・フィエスタS2000)はこの日2本目のステージでパンクに見舞われ、6位だった。

 プロダクションカップでは、前日首位で折り返したチボール・エルディ(三菱ランサーエボリューションIX)が、最終SSでリアサスペンションの破損に見舞われる大波乱。この後のリエゾンでリタイアを決断した。代わって、この日ベストタイムを連発して順位を上げていたヴィタリー・プシュカール(三菱ランサーエボリューションX R4)がカップ優勝を果たした。

 2WDカップも波乱が続き、ハンガリーのゾルタン・ベッセンイー(ホンダ・シビック タイプR R3)はグラベル路面でペースが上がらず苦戦する一方で、シモーヌ・テンペスティーニ(シトロエンDS3 R3T)、エフゲニー・スコホベンコ(ルノー・クリオR3)が猛追。最終2本目でベッセンイーをとらえたテンペスティーニが首位に浮上するが、最終SSの水渡りでラジエターを破損。この結果、スコホベンコが最終的に2WDカップ勝利を勝ち取った。



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