TOYOTA GAZOO Racingプレスカンファレンスに登場した豊田章男社長は、囲み会見のなかでWRC活動について次のように述べた。
「WRCへの復帰は18年ぶりになりますから、とにかく1秒でも1mでも多く走って、しっかりとデータを積み重ねることが大切です。13戦のラリーを重ねるごとにもっといいクルマ、もっといいラリーカーになってほしいということを思っておりました。
あれだけ天候も変わり、アクシデントもあり、色々な変化のあったなかで、チームが慌てず一丸となり、1秒でも1mでも多く走り、もっといいラリーカーにしていこうという思いがあったからこそ、結果もああなったのだと思います。
結果については“いちファン”として想像を超えていましたから、非常に喜ばしく、多少はしゃいでもおりましたが、結果はあくまでも結果。“今後もファンの方に応援していただける、もっといいクルマになっていく”という軸はぶらさずに、13戦を戦ってまいりたいと思っております。
我々はトヨタということだけでなく、日本代表としても参戦しておりますので、日本にそういうクルマファンが増えていけば、18年ぶりにWRCに復帰した意義はあるのではないかと思っています」
また、日本人育成ドライバーのWRC参戦、チーム加入についても質問が飛んだ。
「その点はチームに決定権があります。私は応援団のひとりですし、日本人でもありますけれど、フィンランド中心のチームであり、走る道はヨーロッパ中心ですから。トヨタがやる以上は多様性を持ったチームになってくれればいいと思っていますが、最終決定はトミ・マキネンがやることであって、私がとやかく言うことではないと思っています。
彼らが経験を積んでコンペティティブになるということ、チームにとってベストな人材になってくれたら、これに勝る喜びはありません。ただ、ハードルは高いと思います」と、あくまでも実力次第という部分を強調した。