全日本ラリー選手権第1戦ラリーオブ嬬恋:JN3クラスは天野智之が完全制覇 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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全日本ラリー選手権第1戦ラリーオブ嬬恋:JN3クラスは天野智之が完全制覇

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全日本ラリー選手権開幕戦のラリーオブ嬬恋はすべての競技日程を終了し、スバルWRX STIの勝田範彦/石田裕一がトップの座を守りきりフィニッシュ。2番手には同じくスバルの鎌田卓麻/市野諮、3番手は三菱ランサーエボリューションIX MRを持ち込んだ奴田原文雄/佐藤忠宜という順位でゴールを果たした。

この日行われたのはSS14〜SS20の計7SS。SS距離は3日間で最長の36.608kmとなる。デイ1からデイ2にかけて晴天に恵まれた今回のラリーだが、デイ3は早朝から厚い雲が空を覆い、午後からは各ステージで雪が降り始めるという難しいコンディションでの戦いとなった。注目は2番手の鎌田と、それを6.2秒差で追いかける新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)のバトルだが、その争いは思わぬかたちで決着することとなった。オープニングのSS14、ラリー最長の7.355kmでベストタイムを刻んだのは鎌田だ。SS4番手の新井に14.4秒差をつけて、総合でのタイム差を20.6秒とした。追いかけたい新井だが、続くSS15で雪壁にヒットしパンク。「雪の中に何か固いものがあったみたいで、それを踏んでしまった」と言う新井は大きくタイムロスを喫してしまい、奴田原にかわされ4番手にドロップしてしまった。

新井はサービスをはさんだSS17で3番手に返り咲くも、このSSで5速ギヤを失ってしまい苦しい状況に。続くS18は、通常であれば5速に入る高速セクションを4速のまま攻め続る渾身の走りをみせるものの、フィニッシュ手前でエンジントラブルに見舞われ万事休す。このSSを3番手タイムでフィニッシュラインを通過するものの、その後走行不能状態となり、ここでラリーを諦めなければならない結果となった。
SS19は天候不順およびコースコンディションの悪化によりキャンセルとなり、最終SSとなるSS20も上位陣に大きな順位変動は起きず。勝田ー鎌田ー奴田原というオーダーでフィニッシュするものの、上位入賞車に対し、使用タイヤが大会規定違反ではないかという抗議が提出され、この抗議がJAFモータースポーツ審査委員会への控訴となったため、現段階では正式な順位は主催者からは発表されていない。

JN3クラスは、SS1から一度もクラス首位を譲ることなく、天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツRS)が優勝。「とりあえず、クルマを雪壁にぶつけないということが今回のテーマでした。その中でタイム差をしっかりとつけられたのは大きかったと思います。デフのセッティングも良い方向が見つかったし、収穫の多いラリーでした」という天野は、3日間のデイポイントを含めフルポイントを獲得。幸先の良いシーズン開幕戦となった。クラス2位には「練習不足やセッティングが今ひとつでした。悔しいラリーでしたね」と語る唐釜真一郎/新井祐一(マツダ・デミオ)が入賞、クラス3位は、若手の渡部哲成/松浦俊朗(マツダ・デミオ)がクラス3番手を守り切り最終SSをフィニッシュするものの、その後コースオフしてしまいストップ。オフィシャルに救出され脱出するものの、スーパーラリー規定によりペナルティを受け4位に転落。南野保/ポール・サント(マツダ・デミオ)が最後の最後に表彰台3位を獲得する結果となった。

JN2クラスは、2番手で追っていた山本悠太/藤田めぐみ(トヨタ86)がSS14でコースオフによりリタイアしてしまう。同じSSでトップの猪股寿洋/大野靖春(トヨタ86)もあわやリタイアというスピンアウトを喫するが、こちらは自力でコースに復帰。バック状態のまま残り約300mを走りきり、全日本初優勝となった。

1台のみのエントリーのためクラス不成立となったJN5クラスは、3日間ともエンジン不調に悩まされた能戸知徳/田中一弘が最後まで諦めずに完走を果たした。

次戦は4月7日(金)〜9日(日)に佐賀県唐津市で開催される第2戦「ツール・ド・九州2017 in 唐津」。勝田がこれまで11連勝という圧倒的な戦績を誇るターマックラリーに、ライバルたちがどう立ち向かうか注目だ。



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