2016年はマシン開発を優先してWRCはスポット参戦に徹し、2017年のWRCで満を持してフル参戦を再開させたはずのシトロエン勢。しかし、開幕2戦でエースのクリス・ミークはリタイア、12位に終わり、現在、ドライバーズスタンディングスでのチーム最上位は、クレイグ・ブリーンの5位(モンテカルロはDS3 WRCで参戦)。マニュファクチャラーズ選手権では、まさかの4番手に沈んでいる。
この序盤の不振に、シトロエン・レーシングのテクニカルディレクター、ローレン・フレゴシは、「原因は準備不足」と語る。
「開幕2戦での結果は、実戦コンディションに対する準備不足に起因する」とフレゴシ。
「しかし、今季最初のグラベル戦となるメキシコでは、状況は異なる。C3 WRCのテストはここまでほとんどがグラベルだった。スウェーデンでのことは、様々な問題点を洗い出す勉強の場になっている。2月末のテストでは、我々のドライバーはマシンに満足を見せていた。これを、コンペティティブな結果につなげなくてはならない」
「もちろん、(空気が薄くなる)高地なので、エンジンパワーは、標高0mでの昨年型のWRカー同等になるだろう。パフォーマンスが下がることでタイヤの摩耗は減るが、空気が薄いことは冷却システム、特にブレーキに影響することも意味する。この週末は、気を緩める暇はなさそうだね」