トヨタに移籍後、開幕戦モンテカルロで2位、第2戦スウェーデンで優勝を果たし、現在ドライバーズ選手権首位につけるヤリ-マティ・ラトバラ。第3戦メキシコのシェイクダウンは4番手タイムを記録した。
「レッキはスケジュール的にちょっときつかったね。シェイクダウンに関しては、最初のループはマシンにちょっと不満があって、サービスでエンジンマッピングを中心に変更することになった。結果的に悪くないタイムを出せたし、ポジティブなフィーリングを得ることができたよ」
2000mの高地を走るメキシコでは、エンジンマッピングに関する経験が重要視される。しかし、メキシコ初参戦のトヨタは、ライバルのように蓄積されたデーターがないことも確かだ。
「エンジンに関してはシェイクダウンで色々調整して、かなり良くなった。当然だけど、15~20%くらいのパワーダウンはあるね。スタートポジションに関しては、僕がどうこう言っても仕方がない(笑)。特に初日は自分のドライビングに集中して、それ以降は様子を見るよ」
スウェーデンでの勝利後、さらなる好成績を期待されるようになったラトバラ。しかし、彼自身はシーズン開幕前から目標が変わっていないことを強調する。
「確かにたくさんの人から『次はどこで勝てる?』って聞かれるようになった。でも、僕のターゲットは変わっていない。メキシコは特にタフなイベントだし、スタートポジションを考えてもトップ5が現実的な目標になると思う。ヤリスWRCにとっては、ここが最初の”普通”のグラベルで、高地を走るということも忘れちゃならない。チームにとって初体験のすごく難しいラリーなんだ」
「僕がタイトルも考慮するようになったことは否定しないよ(笑)。でも、目の前の結果だけを考えて、無理やりアタックすることは僕の仕事じゃない。現段階で僕も、チームも、マシンも、まだ学ばなければならないことが山ほどある。すべてはステップバイステップだ。段階を踏んで、マシンを少しずつ進化させていきたい。確実に完走を重ねて、シーズン終盤には選手権争いに絡むことが理想だね」