WRC第3戦メキシコは、シトロエンのクリス・ミークが総合優勝を果たし、シトロエンC3 WRCに初勝利をもたらした。しかし、その道のりは決して平坦ではなかった。
ラリー最終日を首位でスタートしたミークは、この日最初のSS18でセバスチャン・オジエを6.3秒上まわるトップタイムをマーク。最終ステージを前にその差を37.2秒差に拡大し、勝利をほぼ手中に収めたかに見えた。
しかし、最終SS19パワーステージに大きなドラマが待っていた。
フィニッシュまで残り1kmほどの右コーナー。バンプで浮き上がってラインを外したミークのC3 WRCはアウト側にコースオフ。そのまま駐車場を激走し、なんとかコースに復帰してステージをフィニッシュ。オジエとのギャップを13.8秒残して総合優勝を果たした。
詳しい状況はWRC.comが公開した下の動画をご覧いただきたい。
シトロエン・レーシングは、ミークの最終サービスの動画を公式Facebookに公開している。
「まず、あのミスをした時は、自分自身にいらだったよ。大きなバンプでマシンが沈んだ後に、マシンが少しドリフトして、浮き上がって、コース脇の堀を超えてしまったんだ」
「チームにとっても素晴らしいリザルトだが、とにかく本当に安心したよ。モンテカルロ、スウェーデンと厳しい内容が続いたので、C3 WRCのポテンシャルを見せることができなかった。チームがいい仕事をしてきてくれたことは分かっていたので、モンテカルロとスウェーデンで発揮したいと思っていた。メキシコは、自分にとっては一番難しいラリーだったからね。このリザルトは、チームの努力にふさわしい結果だ」